注目の論文
【物理学】脈動オーロラの発生機構に関する新たな手掛かり
Nature
2018年2月15日
Physics: Shining a light on pulsating aurorae
大気が強く発光するオーロラの一種で、脈打つように明滅する脈動オーロラの起源に関して新たな知見を示した論文が、今週掲載される。
脈動オーロラは、両半球の高緯度地域の上空約100 kmに発生する準周期的に明滅する光の広がりで、数十から数百kmにわたっている。この脈動は、高エネルギー電子の上層大気への間欠的放出によって発生する。しかし、この電子放出が起こる過程に関する直接的証拠が報告されたことはない。
今回、東京大学の笠原慧(かさはら さとし)たちの研究グループは、2017年3月27日のオーロラ極磁気嵐の際に収集された人工衛星データを用いて、磁気圏に由来する高エネルギー電子がコーラス波(地球の磁気圏における電磁揺動)によって散乱して上層大気に降下したことを観測した。笠原たちは、この過程が、コーラス波が検出されている木星と土星のオーロラでも起こっているという考えを示している。
doi: 10.1038/nature25505
注目の論文
-
11月21日
天文学:近くの恒星を周回する若いトランジット惑星が発見されるNature
-
11月18日
惑星科学:嫦娥6号のサンプルが月の裏側の火山活動の年代を特定Nature
-
11月14日
物理学:スマートフォンによる電離層の変化のマッピングNature
-
11月13日
地球科学:2022年のマウナロア火山の噴火を調査するNature Communications
-
11月12日
惑星科学:ボイジャー2号が天王星をフライバイしたのは太陽の異常現象の最中だったNature Astronomy
-
11月8日
惑星科学:火星の岩石堆積物は太古の海の名残かもしれないScientific Reports