注目の論文
雨滴の大きさの起源
Nature Physics
2009年7月21日
Origin of raindrop size revealed
雨滴の大きさがさまざまであるのは、個々の水滴がばらばらになることが原因である、とNature Physics(電子版)に報告される。これは、これまで考えられていたよりも、かなり簡単なメカニズムである。
地面に落ちる雨滴の大きさはさまざまである。このような大きさの分布は、落下している水滴が何度も複雑な相互作用をした結果生じると考えられていた。しかし、E VillermauxとB Bossaは、落下する水滴の高速動画を分析して、相互作用していない個々の雨滴がばらばらになることでこのような分布が生じることを明らかにした。
最初は球状だった水滴が落下すると、徐々に平たくなってパンケーキの形になることが、この動画によって実証された。水滴がさらに広がって薄くなると、やがてその前面に空気を捕らえて、ひっくり返ったかばんの形になる。最終的には、かばんの形の水滴が一定の大きさまで膨らむと、ばらばらになって小さな水滴がたくさんできる。こうしてできた水滴の大きさの分布は、自然の降雨の分布とよく似ている。
doi: 10.1038/nphys1340
注目の論文
-
4月2日
気候変動:南極海の温暖化が熱帯降雨に及ぼす影響Nature Communications
-
3月27日
天文学:宇宙再電離の初期兆候Nature
-
3月13日
環境:19世紀後半以降、地中海地域の降水量はほぼ安定しているNature
-
3月13日
気候科学:記録的な海洋温度が気候モデルに合致するかもしれないNature
-
3月12日
農業:太陽電池式温室で植物の成長が改善するNature Communications
-
3月6日
天文学:AI の手法で星の合体をより迅速に検出Nature