Research Press Release
表層水に予想される温暖化
Nature Genetics
2011年7月4日
21世紀が経過するにつれてグリーンランドと南極の氷床周辺の海洋表層はそれぞれ1.7〜2℃、0.5〜0.6℃上昇すると、Nature Geoscience(電子版)に発表された研究が結論している。予想される温暖化はかなりの氷の損失とそれによる海面上昇をもたらす。 J Yinらは、最新の19個の気候モデルによる中程度の放出シナリオに基づいた21世紀に対するシミュレーションを解析した。その結果、200 mと500 mの間の深さでは、それぞれの氷床周辺の海洋はこれまでに観測された温度変化をはるかに越えて温度が上昇することがわかった。 グリーンランド周辺の温度上昇は全球平均の2倍以上とシミュレーションされているが、南極近傍の温度上昇は半分程度しかない。
doi:10.1038/ngeo1189
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
考古学:遠い昔に存在していたナイル川のアフラマト支流沿いに建設されたエジプトのピラミッド群Communications Earth & Environment
-
工学:トカゲにヒントを得た建物系は全倒壊を免れるかもしれないNature
-
動物行動学:雄マウスの仔育てに影響を及ぼすかもしれない細胞Nature
-
進化学:バオバブの系譜をたどるNature
-
気候:2023年の夏は2000年に1度の暑さだったNature
-
健康:高齢者の暑熱曝露のリスクが大きくなるNature Communications