Research Press Release
鳥類の系統樹の再構築
Nature Communications
2011年8月24日
スズメ目の鳥類(perching bird)にとって最も近縁の現存種はオウムだという解析結果が明らかになった。この新しい系統発生上の類縁関係からは、鳥のさえずりが、これまで考えられていたよりも3,000万年も前にオウムとスズメ目の共通祖先で進化した可能性が示唆されている。この結果を報告する論文が、今週、Nature Communicationsに掲載される。
A Suhたちは、中生代(およそ2億5,000万〜6,500万年前)の鳥類の進化における遺伝子の継承と近縁度を調べた。このデータは、発声学習がオウムとスズメ目の祖先で進化した可能性が高いことを示している。したがって、鳴禽類の発声学習の出現は、これまでの研究によって示された証拠から示唆された年代よりも少なくとも3,000万年さかのぼることになる。
doi:10.1038/ncomms1448
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
天文学:宇宙からさえずるコーラス波Nature
-
健康:GLP-1受容体作動薬に関連する健康上の利益とリスクの調査Nature Medicine
-
神経科学:ブレイン・コンピューター・インターフェースを用いたバーチャルクアッドコプターの操縦試験Nature Medicine
-
化学:「液体の金」である尿から肥料を抽出するNature Catalysis
-
進化:初期の人類は100万年以上前に過酷な砂漠の条件に適応したCommunications Earth & Environment
-
環境:ノルドストリーム海底パイプラインの漏れによるメタン排出量の調査Nature