Research Press Release
沈み込み帯が分割した古太平洋
Nature Geoscience
2012年2月27日
約2億年前の古太平洋には、一連の古代の沈み込み帯が存在した可能性があると今週号のNature Geoscience onlineに発表された論文が報告している。 Douwe van der Merr等は北米およびアジア大陸縁辺に沿ったところで見つかった岩石中に保存された地質学的データを編集した。データは、約2億年前に太平洋中央部のどこかに位置していた古代沈み込み帯の上で岩石が最初に形成されたことを示している。さらに、太平洋の下のマントルに対する地震学的画像は、沈み込み帯でマントルへ押し込められ、そこに何億年も居残った地球の外殻のスラブと考えられる残骸を同定している。 二つの独立したデータセットは共に南北に延びた一連の沈み込み帯の位置を示しており、これが古太平洋を二つの海盆に分割していた可能性がある。
doi:10.1038/ngeo1401
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
注目のハイライト
-
考古学:遠い昔に存在していたナイル川のアフラマト支流沿いに建設されたエジプトのピラミッド群Communications Earth & Environment
-
工学:トカゲにヒントを得た建物系は全倒壊を免れるかもしれないNature
-
動物行動学:雄マウスの仔育てに影響を及ぼすかもしれない細胞Nature
-
進化学:バオバブの系譜をたどるNature
-
気候:2023年の夏は2000年に1度の暑さだったNature
-
健康:高齢者の暑熱曝露のリスクが大きくなるNature Communications