Research Press Release
陸上の水の貯蔵に対する人類の影響
Nature Geoscience
2012年5月21日
地下水の欠乏と貯水池への貯水は1961年と2003年の間に全球平均海水面を著しく上昇させたと、今週号のNature Geoscience onlineに発表された研究が示している。人類が陸上に貯水した量の変化から見積もったこれらの寄与は、これまで評価した値よりも大きく、観測された海水面上昇の大きさを説明する助けになる可能性がある。
Yadu Pokhrel等は、陸上の水流とグリーンランド及び南極の氷床外部における水の蓄えを統合したモデルを用いて、陸上の人間活動が海水面上昇へ寄与した量を見積もった。彼らは、継続できない地下水の利用がそのような活動の海面上昇への寄与の中で最大となることを見つけた。彼らのモデルでは、地下水の消費は、貯水池の運用、陸上の貯水に対する気候に起因する変化、及びアラル海などの閉じた海盆からの水の損失とともに、1961年から2003年の間に観測された海水面上昇のうちで約42%に寄与している。
doi:10.1038/ngeo1476
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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