Research Press Release
寝てるうちに覚える
Nature Neuroscience
2012年6月25日
睡眠は一連の指運動の学習を向上させることが、今週のNature Neuroscience誌電子版の論文で報告されている。この結果は記憶に対する睡眠の重要性を明らかに示しており、睡眠中の記憶力の向上を選択的に引 き起こす可能性を示している。
Ken Pallerらは被験者に、鍵盤をたたいて2種類の楽曲を演奏するやり方を学習させ、その後短時間(約90分)の仮眠をとらせた。仮眠中は起きているとき に練習した曲のうち1曲だけを聞かせた。研究チームは脳波を利用して脳の電気活動を記録し、被験者がこれら音の「手がかり」を確実に徐波睡眠 (以前の研究で記憶の固定と関連づけられている)中に聞けるようにした。その後、被験者は仮眠中に聞いたメロディーのほうが聞かなかったほう に比べ鍵盤の弾き間違いが少ないことがわかった。
この結果は、睡眠中の聴覚手がかりがそれに関連した複雑な運動技能を選択的に強化することを示唆し、記憶力の向上に睡眠が重要であることを明 らかに示している。
doi:10.1038/nn.3152
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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