Research Press Release
【グラフェン】接触にグラフェンを用いた高性能トランジスター
Nature Communications
2012年7月18日
グラフェンを用いた高性能トランジスターが開発され、ウエハースケールのグラフェンエレクトロニクスの実現に一歩近づいたことを報告する論文が、今週、Nature Communicationsに掲載される。このデバイスは簡単に作製でき、高周波/高出力エレクトロニクスにおけるグラフェンの利用に新たな道を開くものかもしれない。
グラフェンについては、その顕著な電子特性の利用をめざす研究が続けられているが、現在のエレクトロニクスの基盤である半導体に利用する研究は困難を極めていた。今回、H Weberたちは、主流の考え方に反旗を翻し、グラフェンを半導体ではなく、金属接触に用いたトランジスターを開発し、グラフェンと半導体特性の優れた炭化ケイ素(SiC)層からなる集積トランジスターについての単純な作製工程を明らかにした。このトランジスターは、グラフェン/SiC界面の巧妙なエンジニアリングの賜物であり、メガヘルツ域まで高い性能を発揮する。
doi:10.1038/ncomms1955
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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