Research Press Release
食道腫瘍ゲノムの塩基配列解読
Nature Genetics
2013年3月25日
咽頭がんの一般的なサブタイプである食道腺がん(EAC)のゲノムの塩基配列解読が行われた。
今回、Adam Bassたちは、EAC腫瘍149例とそれに対応する正常組織のコード領域、そして、EAC腫瘍とそれと対になる正常組織15組のゲノム全体について塩基配列解読を行った。その結果、EACゲノムにおいて有意な変異が見られる26個の遺伝子が同定され、細胞侵入と細胞運動を調節する因子をコードする遺伝子に変異が頻発することが判明した。また、EAC腫瘍の23%において、前臨床開発段階にある阻害剤や臨床で使用されている阻害剤の治療標的をコードする遺伝子の変異も同定された。さらには、EAC の発生に関係すると考えられるシグナル伝達経路(例えば、RAC1経路の活性化)も特定された。
doi:10.1038/ng.2591
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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