Research Press Release
温暖化で増大する生物学的粒子放出
Nature Geoscience
2013年4月29日
揮発性有機化合物の植物からの放出などにより形成される生物学的起源のエアロゾルの存在度は、温度と共に増大し気候を寒冷化させる可能性がある。この発見は、生物学的起源の粒子放出は将来の温暖化を減少させる可能性があることを示している。
Pauli Paasonenたちは、中緯度と高緯度における大気中のエアロゾル存在度と温度の関連性を、汚染されていない準北極地域から汚染された農業地域までにわたる陸地の環境で大気中の粒子を収集した観測を用いて検証した。大きなエアロゾル粒子の存在度は温度と共に上昇し、彼らは生物学的生産の前駆物質が温度に依存して増加することが原因であるとしている。彼らは、このようなエアロゾルは雲形成の種として働くので、入射する太陽光の反射をもたらし地表の温度を減少させると示唆している。
doi:10.1038/ngeo1800
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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