Research Press Release
絶滅した草食動物からのメタン
Nature Geoscience
2010年5月24日
13,000年前に始まったマンモスやマストドンなどの巨大草食動物の絶滅は、毎年大気に放出されるメタン全量を劇的に減少させたと、Nature Geoscience(電子版)に発表される。114種以上の巨大草食動物(巨大動物類)が南北アメリカ全体で絶滅時に消失した。
ウシなどの現代の草食動物と同様に、絶滅した草食動物はその消化過程でメタンを放出する。F Smithらは、この巨大動物類は毎年9.6テラグラム(見積もりの幅は2.3から25.5テラグラム)のメタンを大気に放出していたと見積もっている。興味深いことに、絶滅は、氷のコアに記録された大気中のメタン濃度の顕著な減少と同時期となっている。研究チームはメタン放出源がなくなったことがこの減少の12~100%を説明しうると示唆している。
doi:10.1038/ngeo877
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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