Research Press Release
感染とMAITで闘う
Nature Immunology
2010年6月28日
ほとんど知られていなかったある免疫細胞の機能と重要性が明らかになった。
粘膜関連インバリアントT細胞(mucosa-associated invariant T cell、MAIT)は、名前が示すように、主に体内の腸や肺といった粘膜表面にみられる。O Lantzたちは、この細胞をもたないマウスが、マイコバクテリウム・アブセサスなどの細菌による感染を起こしやすいことを明らかにした。ヒトの場合、結核などの感染症患者では、感染部位にMAIT細胞がみられるものの、末梢血中のMAIT細胞数が減少している。
ヒトにはMAIT細胞が数多く存在し、しかも幅広い抗菌活性をもつので、MAIT細胞の操作は、感染症に対するワクチンや治療薬の開発に重要な意味をもつ可能性がある。
doi:10.1038/ni.1890
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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