Research Press Release
大型動物の絶滅により起きた古代オーストラリア植生の変化
Nature Geoscience
2013年7月1日
オーストラリアで見つかった陸上植物種の4万3000年前の変化は、大型草食動物が絶滅したことにより起きたという見解を示す論文が、今週オンライン版に掲載される。この発見は、それほど昔ではない時期にオーストラリアに入植した人間による火の利用が、大陸で火をおこしやすい植生の発達をもたらす植生の変化を起こしたというこれまでの示唆と反対のものである。
Stefan Schoutenらは5万8000年前から4万3000年前の間の植生と火事の変化を、植物の存在度と植物体の燃焼に対する指標を用いて再現した。彼らは、それ以前に支配的であった植物種の存在度がこの時期に顕著に減少し、それが植物体燃焼の増加と一致していることを示した。この植生の変化の直後にはオーストラリア巨型動物類の絶滅が起きている。
doi:10.1038/ngeo1856
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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