Research Press Release
泡と嵐がもたらす海洋メタン流
Nature Geoscience
2013年11月25日
北極海の東シベリア大陸棚から生じる泡は水柱に大量のメタンを注入しているとの報告が、今週のオンライン版に掲載される。この発見は、海底下の永久凍土の削剥作用により生成された大量のメタンが東シベリア大陸棚に留まらないことを示している。
Natalia Shakhovaたちは、ソナーにより得られた泡の流れの観測と海水中のメタン量測定を用いて、東シベリア北極大陸棚からその上の海洋に放出されるメタンを監視し、海底から出てくる泡は大量のメタンをその上の海洋に供給していることを発見した。さらに、海水中のメタン濃度は2つの嵐が通り過ぎた後に顕著に降下しており、嵐が強力な温室効果ガスとして働く大気へとメタンを輸送するのを助けていることを示唆している。
doi:10.1038/ngeo2007
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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