Research Press Release
10年間の地表温暖化を減速させた火山の寄与
Nature Geoscience
2014年2月24日
過去10年間にわたり火山噴火は全球下層大気の温度を統計的に顕著な程度に冷却しているとの報告が、オンライン版に掲載される。このような火山の影響を気候モデルに取り入れることで、1998年から2012年の間の地表温度の傾向に見られる観測値と計算機シミュレーションの差を最大15%減少できる。
Benjamin Santerたちは、人工衛星データを解析して2000年以降に起きた数件の噴火により放出された火山性エアロゾルは大気下層に検出可能な冷却効果をもたらしたことを示した。著者たちは、さらに、この効果の大きさが気候モデルシミュレーションにもたらす影響を見積もり、21世紀の気候に対するモデルシミュレーションに火山の影響が欠けていることは、観測値と比較したときにそれらのシミュレーションに全球平均地表温度の過剰な見積もりがあることを説明できると結論している。
doi:10.1038/ngeo2098
「Nature 関連誌注目のハイライト」は、ネイチャー広報部門が報道関係者向けに作成したリリースを翻訳したものです。より正確かつ詳細な情報が必要な場合には、必ず原著論文をご覧ください。
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