よくあるご質問の一覧を作成しました。今後のコミュニティーからのフィードバックやScientific Data の方針策定に基づき、今後皆様からよくいただくご質問を追加し、より良いものとしていきます。どうぞお役立てください。ここに含まれていないご質問があれば、 までご連絡ください。
Scientific Data は、科学的に貴重なデータセットの記述を掲載するための新しいオンライン限定の査読付きオープンアクセス誌です。
研究者、研究助成機関、各コミュニティーの基準構築に取り組む団体および各学会は、科学データの利用、引用、発見、解釈、再利用および再現を促進する新しい方法を求めています。科学データをこれまで以上に広範に公開し、再利用させるためには、データを公開した研究者がクレジットを得られる仕組み、そしてデータの品質を評価し、コミュニティーの基準と確実に適合させるための査読の仕組みが必要です。
Scientific Data は、Data Descriptorの掲載を通じて、こうしたニーズに応えることを目指しています。Data Descriptorには、実験データと観察データが詳細に記述され、査読を経て公開されます。Data Descriptorは、従来の科学出版物のコンテンツと社内でのキュレーションによって構造化された情報が複合されたものです。
Data DescriptorはScientific Data に掲載される主たるコンテンツのタイプで、実験・観察データセットの詳細な記述を提供するための新しい出版物のカテゴリーです。Data Descriptorは、文章による記述とキュレーションによって構造化された研究データの記述を組み合わせることで、その基礎となる一次データセットを最大限、解釈、検索、再利用できるようにしており、データセットの作成や実験手順に関する情報を網羅し、その結果として得られたデータファイルへのリンクが設定されます。Data Descriptorには、新たな科学的仮説の検証や新たな科学的知見を提供することを目的とした詳細な分析、全く新しい科学的手法の記述は含めないでください。
Scientific Data は、広範な科学分野からの投稿を受け付けており、自然科学、物理学、そして社会科学分野からのデータセットを歓迎します。これ以外の分野からデータセットを投稿する場合は、投稿前にお問い合わせください。
Data Descriptorには、必ず「一次」データセットを記述してください。一次データセットは、実験または観察手順によって直接作成されたデータセットです。Scientific Data には、計算モデルや理論モデル、あるいはテキストマイニングによって得られたデータセットの記述は掲載されません。
詳しくは、「投稿案内」をご覧ください。
Data DescriptorはISA-Tab形式に構造化されたメタデータを伴い出版されます。ISA-Tabは,著者が行った調査、試験、分析(Investigation, Study, Assayの頭文字でISA) をメタデータとしてまとめた情報のことです。(ISAに関してはこちらをご参照ください) キュレーション過程でScientific Data はISA-Tabメタデータを生成します。これらが何をするかというと、あらかじめ決められた語彙を使うことにより、試料や研究対象の由来を示したり実験ワークフローの概要を示すことで、データの発見しやすさと再利用を促進すると考えられています。ISA-Tabメタデータは、データセットの意味づけにおいて一貫性と完全性を保つことを確実にし、また研究コミュニティーで策定された最低限必要な情報に関する要件と専門用語を適合させることに努めています。各コミュニティーの要件と専門用語に関しては BioSharing を参照。
はい。査読者は、データを作成するために使用された手順の技術的な品質、その結果得られたデータセットの再利用価値、データ記述の完全性、現行のコミュニティー基準との適合性を評価します。
Scientific Data の編集者が、編集委員会と名誉アカデミックエディターと協議の上、それぞれの投稿原稿について、詳細な査読を依頼するかどうかを決定します。この決定は、Scientific Data の対象範囲との適合性及び関連データの潜在的再利用価値に基づいて行われます。投稿原稿の査読は、編集委員が監督します。
査読者は、データを作成するために使用された手順の技術的な品質、その結果得られたデータセットの再利用価値、データ記述の完全性、現行のコミュニティー基準との適合性を評価します。大部分のData Descriptorの査読は、関係する実験手法に熟練した1名以上の研究者と1名のデータ規格専門家によって行われます。
受理の決定は、データセットに関連した知見の影響と考えられるものと新規性に基づいてなされるのではありません。また、Data Descriptorに詳細な分析または新しい科学的結論が含まれることも期待されていません。しかし、著者の皆様は、データを作成するために用いた実験や手順の厳密性と技術的品質を裏付ける必要があり、必要に応じて、品質管理実験の結果を提供してください。査読者は、データの裏付けをとるために必要な場合、追加の確証実験を依頼する場合があります。
はい。Scientific Data のData Descriptorは引用可能です。
Scientific Data は、PubMed Central, PubMed, Medlineに登録されています。また、Scopus、ISIやその他の主要なインデックスサービスに申請する予定です。
インパクトファクターに関しては「FAQ」をご覧ください。
はい。Scientific Data はオープンアクセスです。Scientific Data でデータを発表するには、Article Processing Charge(APC)をお支払いただく必要があります。APC価格はジャーナルサイトをご確認ください。
査読、キュレーション、原稿整理、専用サーバーでの最終版の論文の管理など、出版過程の各段階で費用が発生します。そのため、アクセス制限のないオープンアクセスでの論文出版を行うためには、Article Processing Charge(APC)をお支払いいただく必要があります。このAPCを1回支払うだけで、Data Descriptorの出版後、その最終版のPDFファイルをウェブサイト、機関リポジトリやそのほかの無料の公共サーバーに直ちにアップロードできます。
著者の皆様はData Descriptorの著作権を保持し、Data Descriptorの内容は、クリエイティブ・コモンズの2種類のライセンスのいずれかに準拠して公開されます。
Creative Commons Attribution 4.0 International (CC BY 4.0)。読者は、論文を複製、配布、送信、改変でき、営利目的で利用できます。この論文については、原作者が指定する方法で必ずクレジットを表示してください。読者または読者による論文利用が承認されているかのような表示はできません。このライセンスの写しは、こちらをご覧ください。
Attribution-NonCommercial 4.0 International (CC BY-NC 4.0)。このライセンスでは、非営利目的で論文のリミックスやマイナーチェンジをしたり、この論文を基礎として読者が新たな論文を作成したりすることが可能で、読者の新たな論文については、原作者のクレジットを表示し、非営利目的であることが必要です。しかし、読者の二次的著作物についてのライセンス供与は、原作者の著作物と同じ条件にする必要はありません。このライセンスの写しは、こちらをご覧ください。
Data Descriptorに含まれる著者メタデータと実験メタデータは、再利用を最大限促進するために、CC0プロトコルのもとで公開されます。
Scientific Data は、公開性と著者の選択内容の尊重の点で極めて進歩的な立場を目指しています。こうした姿勢ゆえに、著者の皆様は、CC-BYとCC-BY-NCのいずれかを選択できるようになっています。これまで大部分の著者はCC-BY以外のライセンスを選択してきました。Scientific Data に掲載される研究データの記述は、公開性の非常に高い傾向のあるコミュニティーリポジトリのライセンス(例えば、figshareとDryadにおける CC0)に準拠して公開されます。そのためData Descriptorに関連する重要なメタデータは、CC0プロトコルに準拠して公開されます。著者の皆様は、Data Descriptorの文章による記述部分について、2種類のライセンスから1つを選択することができます。他誌で提供されているような二次的著作物を禁止するライセンスは、データに関する権利の過剰な制限と考えるため、Scientific Data では提供いたしません。
いいえ、できません。Scientific Data は、結果に基づいた従来型の論文を掲載しません。また、Scientific Data は、実験途中での結果や裏付けが弱い結果を発表する場でもありません。著者の皆様は、他のジャーナルで不採用となった論文について、特に貴重なデータセットを記述している場合にScientific Data への転送を希望されるかもしれません。しかし、ほとんどの場合は、査読前にScientific Data の対象範囲と書式要件に合わせて論文を修正する必要があります。また、データの品質と再利用価値に関するScientific Data の編集基準は他のジャーナルより厳密である場合があります。
いいえ、Scientific Data では、基礎となる研究データを管理しません。Scientific Data は、例えば、特定のタイプのデータ、モデル生物または表現型を対象とした、コミュニティーに認知され、定評のあるデータリポジトリを強く推奨します。コミュニティーに認知されたリポジトリがない場合、figshareまたはData Dryadを推奨します。これらのリポジトリでは、データファイルがData Descriptorからリンクされます。データ登録に関する方針と本誌の関連するブログをご覧ください。
Scientific Data は、さまざまな技術とさまざまなタイプのデータに適用される標準化された研究データの記述を掲載し、また、重要なデータセットを完全かつ再利用可能な方法で共有できるようにした著者がクレジットを得ることで、公開リポジトリを補完することを目的としています。また、Data Descriptorには、研究者による公開リポジトリのデータセットの評価、再利用を促進させる重要な情報(例えば、詳細な方法や技術的検証、有益な使用上の注意)も含まれています。著者の皆様には、査読前にデータセットを適切なリポジトリに登録していただきます。適切なリポジトリがない場合、または機密を守った査読をサポートするリポジトリがない場合には、figshare、Data Dryadなどの汎用科学リポジトリにデータを登録してください。Scientific Data の投稿システムは、これらのリポジトリにデータセットを簡単、迅速にアップロードするうえで役立ちます。
信頼できるデータリポジトリは、一般に下記の特徴を有しています。
著者自身のウェブサイトでのデータセットの共有は、原則として上記要件を満たしません。当然のことながら、著者の皆様は、個人のウェブサイトまたは上記の基準を満たさないリポジトリを通じて自由にデータの共有を図ることができます。しかし、Scientific Data での査読が行われる場合は、あらかじめfigshareやData Dryadなどの一般向けリポジトリにもデータを登録してください。
詳しくは、本誌の「データ登録に関する方針」と推奨するデータリポジトリの一覧をご覧下さい。
はい、そのような場合には、figshareかData Dryadを推奨します。これは、いずれもデータファイルを保管するための汎用リポジトリで、永続性と保全に関する本誌の基準を満たしています。
はい。Data Descriptorの掲載時にその研究データを全面公開することは、Scientific Data の掲載基準の1つです。
掲載受理の決定は、データを作成するために使用された手順の技術的な厳密性、データの再利用価値、データ記述の完全性に基づいてなされます。そして、社内でのキュレーションを通じて、現行のコミュニティー基準との適合が達成されます。さらに、Data Descriptorの掲載時に、その研究データを全面公開することが必要です。詳しくは、査読要綱をご覧ください。
Data Descriptorは、従来の研究出版物を補完する目的で創設されており、他の出版物で解析されたデータセットを記述するためにも使用できます。
Nature とNature 関連誌では、新たに投稿された原稿に関してData Descriptorの先行出版があった場合、投稿原稿がデータの記述的分析を超え、投稿先ジャーナルにふさわしい重要な科学的知見を報告する論文であれば、投稿原稿の新規性は損なわれないと考えます。この方針は、その後、ジャーナルに掲載される新たなデータセットやリソースの記述を主な目的とする論文に必ず拡大適用されるとは限りません。また、他の出版社の方針は異なる場合がありますので、そのジャーナルの編集者に問い合わせて、Data Descriptorの先行出版が認められるかどうかを確認してください。
はい。Data Descriptorは、従来型の出版物と関連していない単独のデータセットを記述するために使用することもできます。