Nature ハイライト
コロナウイルス:多量体フェリチンナノ粒子ベースの汎ベータコロナウイルスワクチンの候補の開発
Nature 594, 7864
K Saundersたちは今回、多量体フェリチンナノ粒子を用いて汎ベータコロナウイルスワクチンを開発するための戦略について記述し、こうしたワクチンは、非ヒト霊長において、現在使われている重症急性呼吸器症候群コロナウイルス2(SARS-CoV-2)ワクチンと比べて1桁高い力価のSARS-CoV-2中和抗体を誘導し、SARS-CoV-2チャレンジから保護して、上気道と下気道をウイルスから防御することを示している。この知見は、人獣共通感染の可能性があるさまざまなコロナウイルスに対してワクチン誘導性免疫が生じる可能性を示している。
2021年6月24日号の Nature ハイライト
量子物理学:最大規模の量子チップを用いた量子シミュレーション
物性物理学:電子に引きずられる光子
材料科学:動作中の電池を詳しく調べる
化学:分子ポンプ
発生生物学:毛包発生の「テレスコープ」モデル
コロナウイルス:多量体フェリチンナノ粒子ベースの汎ベータコロナウイルスワクチンの候補の開発
心血管疾患:MARK4は微小管の脱チロシン化を変化させて虚血性心不全を調節する
がん:肝臓に常在するナチュラルキラー細胞はがん細胞の休眠を維持する
分子生物学:Spo11によるDNAギャップの形成
構造生物学:神経伝達物質がその受容体を介してシグナルを伝える仕組み
構造生物学:グルタミン酸シグナル伝達の複雑さ