Nature ハイライト
物性物理学:宇宙空間で実現させたボース・アインシュタイン凝縮体
Nature 606, 7913
今回R Carolloたちは、国際宇宙ステーションに搭載されたNASAの宇宙冷却原子実験室(CAL)において、ボース・アインシュタイン凝縮体を膨張させて得られた極低温原子の「バブル」の生成について報告している。バブルの生成と特殊なトラップの表面を覆う極低温原子膜の形成は、この実験室の特殊な微小重力環境により可能になったもので、地表ではこうした繊細な構成は重力によって速やかに崩壊すると思われる。今回の実験は、幾何学、トポロジー、多体量子物理学の間の相互関係を調べる基礎となる。
2022年6月9日号の Nature ハイライト
惑星科学:連星系は円盤進化に影響を及ぼす
原子核物理学:さまざまなスケールから中性子星を探る
物性物理学:宇宙空間で実現させたボース・アインシュタイン凝縮体
物性物理学:クーパー対を直接見る
材料科学:電子顕微鏡でフォノンを見る
光物理学:中性励起子の量子閉じ込めの電気的制御
エネルギー貯蔵:電池の電極における電圧減衰の要因
進化学:性染色体化の準備が整った常染色体
遺伝学:ヒト造血系の生活史
神経科学:死後でも神経機能は回復できる
遺伝学:ブタ腸の微生物相で見られた遺伝的影響
ウイルス学:2種類の抗HIV-1抗体の併用による長期のウイルス抑制
ウイルス学:HIV感染急性期における抗HIV抗体2剤併用の効果
細胞生物学:新しいマルチオミクス手法によるミトコンドリアタンパク質機能の解明
がん:加齢の間に黒色腫の肺転移を促進する機構
分子生物学:どの補因子が必要かで、エンハンサーを分類できる
生化学:スクアレンを中間体としないトリテルペン生合成