Nature ハイライト

Cover Story:星の誕生:JWSTによって明らかになった初期段階の星が放出するジェットの分子的性状

Nature 622, 7981

表紙は、ペルセウス座分子雲にある若い星から生じる印象的な星間ジェットであるハービッグ・ハロー211の合成近赤外画像である。今回T Rayたちは、ジェイムズ・ウェッブ宇宙望遠鏡(JWST)を用いてこの画像を取得し、分析している。ハービッグ・ハロー211を生み出している原始星は、年齢がたった数万年だった頃の太陽の類似天体であり、この画像と付随する分光測定によって、太陽系の形成過程に関する知見が得られている。著者たちは、予想に反して、このジェットのほぼ全てが、原子やイオンではなく分子で構成されており、こうした分子によって、スピッツァー宇宙望遠鏡が2000年代前半に撮影した画像に見られる「グリーン・ファジー」が説明されることを見いだした。

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