Nature ハイライト 進化:親戚を大切に 2006年8月24日 Nature 442, 7105 血縁識別は多くの動物で協力行動の進化を助けるが、どうやら微生物でもこれが言えるらしい。社会性をもった細胞性粘菌であるムラサキタマホコリカビ(Dictyostelium purpureum)での実験から、この粘菌は自分と血縁がある個体と集団を形成するのを好むことがわかったのだ。こうした集団では、一部の個体はほかの個体を支援するために犠牲になって死ぬ。ムラサキタマホコリカビは利他行動を身内に向けることによって、同属のキイロタマホコリカビが混成集団を作ることで負っているコストを回避しているのかもしれない。 2006年8月24日号の Nature ハイライト 研究環境:研究最前線からの2つのニュース 進化:親戚を大切に 遺伝:RNAiの影響は子々孫々まで続く 宇宙:銀河 vs ブラックホール 宇宙:マグネターは電波星である 物理:「安定性の島」に住む元素種族 地球:酸素…だよね? 脳:引きに恵まれて生き残る 遺伝:認知症を引き起こす変異 細胞:2個でも多過ぎ 目次へ戻る