Nature ハイライト 細胞:mRNAの分解は翻訳中に始まる 2009年9月10日 Nature 461, 7261 メッセンジャーRNAは、仕事を終えてその遺伝情報がリボソームによってポリペプチドへと翻訳されると、自身は分解への過程をたどる。この過程について広く受け入れられているモデルでは、「使用済」mRNAは細胞質中のRNAプロセシング酵素が高濃度に存在する「P体」で分解されると考えられている。新たな研究で、この考え方が正しくないことが示唆された。分解は、mRNAが活発に翻訳中のリボソームとまだ会合している間に始まり、mRNAがリボソームから隔離された状態にならなければ、分解が開始されないということではないらしい。このように翻訳と分解が同時進行することで効率的に分解が行え、一方最後の翻訳を行っているリボソームも合成を完了できるのである。 2009年9月10日号の Nature ハイライト 細胞:mRNAの分解は翻訳中に始まる 細胞:テロメア以外にもかかわるTERT 宇宙:月で見つかった純粋な斜長岩 量子情報科学:光をスライスし切り刻む 化学:薄くなったゼオライト触媒 地球:酸素の増減の歴史 脳科学:決断を変えるとき 免疫:アポトーシス細胞が除去の標的となる仕組み 目次へ戻る