Nature ハイライト

Cover Story:木星の雷:木星の夜側における浅部の雷嵐

Nature 584, 7819

表紙は、木星の夜側の高高度の嵐に起因する小さな雷閃光の想像図である。木星では以前、深部の「大電流雷撃(スーパーボルト)」が観測されている。今回H Beckerたちは、NASAの探査機ジュノーに搭載された恒星参照ユニットカメラで得られた光学データを提示し、こうした閃光のエネルギーが地球の典型的な雷のものと同程度であることを明らかにしている。それらの持続時間はわずか5.4 msで、閃光の間隔は数十ミリ秒であることも見いだされた。観測された閃光の頻度は、これまでのものより1桁以上大きい。著者たちは、観測された閃光の一部は、液体の水の存在しない高度で生じていると指摘している。こうした「浅部の雷」は、これまで認識されていなかったアンモニアと水の雲の存在によって説明される。

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