Nature ハイライト
Cover Story:特集:脳のセンサス:哺乳類の運動皮質の包括的な細胞アトラス
Nature 598, 7879
BRAINイニシアチブ細胞センサスネットワーク(BRAIN Initiative Cell Census Network;BICCN)は、2017年に、哺乳類の脳の多様な細胞タイプの全てを特定してカタログ化することを目的に開始された。今週号ではBICCNの共同研究者たちが、このプロジェクトの最初の重要な成果である、哺乳類の一次運動皮質(運動をつかさどる脳領域)の包括的な細胞センサス・アトラスを、17報の論文で報告している。このアトラスは、さまざまな情報源から得られた情報を統合して、特定の細胞タイプの分子的、解剖学的、生理学的なアイデンティティーを定義するとともに、運動皮質組織におけるそれらの細胞タイプの空間的な位置も明らかにしている。数多くの細胞タイプが、マウス、マーモセット、ヒトの間で保存されており、こうした細胞タイプが哺乳類の皮質回路と機能において重要な役割を果たしていることが示唆される。
2021年10月7日号の Nature ハイライト
物性物理学:2層グラフェンにおける量子異常ホール効果
ナノスケール材料:染色不要の光学的組織検査向けのプラズモニックスライド
材料化学:効率の良い電極触媒反応のための表面ひずみの操作
気候科学:ニュージーランドにおけるマオリ人の定住によって急激に増加した南半球の大気中黒色炭素
特集:BICCN:哺乳類の種間における運動皮質の違い
特集:BICCN:マウスの大脳発生のエピジェネティック調節
特集:BICCN:運動皮質全域にわたる細胞タイプのアトラス
特集:BICCN:ヒト皮質細胞の多様化が脳の構造と機能の両方の複雑性を生み出す
特集:BICCN:皮質–基底核–視床ループの情報チャネル
特集:BICCN:動的な分子シグネチャーが大脳皮質野の特殊化を推し進める
特集:BICCN:クロマチンの状態はヒト皮質ニューロンの発生に影響を及ぼす