Nature ハイライト

Cover Story:心拍の生成:心臓を動かすミオシンフィラメントの分子構造

Nature 623, 7988

心臓は、モータータンパク質であるミオシンのフィラメントによって駆動されていて、ミオシンはアクチンフィラメントを引っ張って心収縮を生じさせる。しかし、ミオシンフィラメントの分子構造は、まだよく分かっていない。今回R CraigたちとS Raunserたちによる2報の論文では、クライオ電子顕微鏡法を用いて、こうしたフィラメントの構造がこれまでになく詳細に明らかにされている。その結果は、ミオシンがフィラメントを形成する他の2つのタンパク質(タイチンとcMyBP-C)とどのように相互作用し、心拍の弛緩期どのようにその2つのモータードメイン(「頭部」)が互いに相互作用して活動を止めるかを示している。表紙は、ミオシンフィラメントの一部分を示したもので、頭部の異なる3つの「冠部」が表面に、ミオシンの「尾部」が中央にあり、タイチンとcMyBP-Cがその間に挟まれている。

2023年11月23日号の Nature ハイライト

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