Nature ハイライト

Cover Story:広範囲に生息した巨大四肢類:サンショウウオに似た化石動物によって拡大された初期の四肢類の地理的分布

Nature 631, 8021

<i>Gaiasia jennyae</i>の骨格標本。
Gaiasia jennyaeの骨格標本。 | 拡大する

C. Marsicano

表紙は、約2億8000万年前に生息していたサンショウウオのような大型の生物Gaiasia jennyaeの想像図である。今回C Marsicanoたちによって記載報告されているGaiasiaは、四肢を持つ脊椎動物の初期進化史における空白を埋めるものである。Gaiasiaは、ナミビアで発見された、頭蓋の複数の破片とほぼ完全な脊柱を含む、少なくとも4点の不完全な化石標本に基づいて特定された。Gaiasiaは異常なほど大きく、おそらく体長は約2.5 mに達し、獲物を捕らえるための強力な咬合力を有していた。これらの化石は、初期の四肢類のものとしては最大級であるだけでなく、それまでの種よりもはるか南で発見されており、このため、Gaiasiaのような生物はこれまで考えられていたよりもはるかに広い範囲に生息していたことが示唆された。

2024年7月18日号の Nature ハイライト

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