Nature ハイライト

Cover Story:成長因子:合理的に設計されたエンドキャップを種に育つ構造的に純粋な単層カーボンナノチューブ

Nature 512, 7512

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Credit: Empa / Juan Ramon Sanchez Valencia

単層カーボンナノチューブ(SWCNT)の電子物性は、その精密構造に極めて敏感である。SWCNTの技術的潜在能力を十分活用するためには、一種類のSWCNTのみを含むサンプルが必要である。今回J R Sanchez-Valenciaたちは、合成化学と材料工学の手法を組み合わせた方法を開発し、それをさらに最適化すれば光検出器や光起電素子、電界効果トランジスターやセンサーに使えるナノチューブ系材料が得られる可能性を示している。著者たちは、まず合理的に設計した前駆体分子をPt(111)表面に析出させてから、表面での触媒脱水素環化反応を使って前駆体分子を折り曲げ、「エンドキャップ」を合成した。続いて、このエンドキャップをシードとして機能させることで、構造純度の高い無欠陥SWCNTを成長させた。今回の手法は、それほど高くない温度しか必要とせず、現在使われている相補型金属酸化物半導体技術に十分適合可能である。

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