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Cover Story:群集の危機:導入された捕食者への恐怖が島嶼生態系の種の共存を崩壊させる

Nature 570, 7759

実験開始前に16の島嶼で最上位捕食者だったブラウンアノール(<i>Anolis sagrei</i>)。
実験開始前に16の島嶼で最上位捕食者だったブラウンアノール(Anolis sagrei)。 | 拡大する

Credit: sdbower / iStock / Getty Images Plus

今回R Pringleたちは、島嶼生態系への捕食者導入がどのように他の種に影響を及ぼすか調べている。著者たちは、アノールトカゲの一種である半地上性のブラウンアノール(Anolis sagrei)が在来の最上位捕食者であったバハマの16島嶼において、別のアノールトカゲである樹上性のAnolis smaragdinusと、両者の捕食者となるゼンマイトカゲの一種である地上性のLeiocephalus carinatusを、それぞれ単独で、または共に導入した。その後著者たちは、この3種の個体群サイズ、生息地利用、食物を6年にわたって追跡した。L. carinatusが存在しない島嶼では、この2種のアノールトカゲは共存し、食物と生息地に関して別々のニッチを占めていた。しかし、L. carinatusも導入された4島嶼では、捕食への恐怖によって、ブラウンアノールが樹上に安全を求めるようになり、A. smaragdinusと資源を奪い合って、2島嶼ではA. smaragdinusが絶滅した。著者たちは、この「避難競争」の例は、最上位捕食者は必ずしも生物多様性の増大を促進せず、捕食のリスクによって種の共存が不安定化し得ることを示していると指摘している。

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