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  • 大きさも量も大規模化したDNA自己集合

    DNAは、自己集合によって目的の形状の物体を形成するよう設計することができる。しかし、形成できる物体のサイズと量は限られており、そのコストも高かった。今回、この問題を克服する方法が見いだされた。

    2018年3月号

  • T細胞は腫瘍細胞をどのように見つけ出すのか

    免疫療法は、T細胞を再活性化して、腫瘍細胞を破壊する。このほど、腫瘍とT細胞の相互作用をモデル化することにより、特定の腫瘍細胞がT細胞の標的になる理由が示唆され、免疫療法の転帰の予測が改善された。

    2018年2月号

  • よみがえる謎の超新星

    当初はありふれた超新星爆発のように見えた事象が、その発見後600日以上も輝き続けた。この事象の特性は、現在の標準的な理論モデルでは説明できない。

    2018年2月号

  • トランスジェニック幹細胞で皮膚を再建

    不治の遺伝性皮膚疾患の患者に対し、遺伝子操作した幹細胞を用いた治療が実施された。その結果から、こうした細胞で皮膚をほぼ全て置き換える方法の有効性、実行可能性、安全性が実証された。

    2018年2月号

  • ハチを誘引するために花が編み出した「青色光の輪」の正体

    さまざまな花の花弁にナノ構造の反復的なパターンがあり、そこには種を超えて同程度の不規則性が認められることが分かった。さらに、この「一定の不規則性」は、散乱光との作用で青色光の輪を生み出し、ハチを引き寄せる目印となっているようだ。

    2018年1月号

  • 衛星を使った量子鍵配送と量子テレポーテーションに成功

    量子通信は、古典的な通信方法に対して多くの利点を持つが、信号の伝送距離はこれまで数百kmが限界だった。今回、中国の2つの研究が人工衛星を使ってこの限界を破り、地球規模の量子通信ネットワークの実現に近づいた。

    2018年1月号

  • 次世代の細胞運命を決める記憶

    娘細胞が増殖するか静止状態になるかは、母細胞から受け継いだ2つの分子で決まることが、生細胞イメージングで明らかになった。今回の知見によって、新しく生じた娘細胞の振る舞いが、その母細胞の状態によって決められる仕組みについての洞察がもたらされた。

    2017年12月号

  • わずかなアンモニアを巡る微生物たちの戦い

    アンモニアから亜硝酸への酸化と、亜硝酸から硝酸への酸化の両方を行うことができる細菌の純粋培養に、初めて成功した。意外にもこの細菌は、アンモニアから亜硝酸への酸化のみを行う多くの培養微生物よりも、アンモニアの乏しい環境によく適応しているようだ。

    2017年12月号

  • ビタミンCが幹細胞とがんを調節する

    ビタミンCは、腫瘍抑制タンパク質Tet2への結合を介して造血幹細胞の数と機能を調節し、白血病の発生に影響を及ぼすことが分かった。

    2017年12月号

  • 苦味と甘味の知覚に必要なガイダンス分子を発見

    苦味や甘味などの味覚に関する情報は、それぞれの味覚に特異的な経路を介して、マウスの舌から脳へ伝達される。このたび、セマフォリンタンパク質がこれらの経路の配線を誘導していることが明らかになった。

    2017年11月号

  • 系外惑星大気にオゾン層に似た層を発見

    系外惑星の大気の性質が盛んに議論されている。ホットジュピターと呼ばれる系外惑星の熱スペクトルから、組成は不明だが、地球のオゾン層に似た層の存在が明らかになった。

    2017年11月号

  • 抗体はドーパミンを介して作られる

    T細胞は、B細胞が抗体産生細胞へと分化するのを助ける。これにはドーパミンを使った細胞間のシグナル伝達が必要とされることが報告された。神経伝達物質であるドーパミンは、意外なことに免疫でも役割を持つことが分かった。

    2017年10月号

  • 魚が流れを感じて危害を避ける仕組み

    魚は、体の側面にある毛状のセンサーで水の運動を感知していると考えられている。魚がセンサーの情報からどのようにして水の流れの状況を把握し、流れに対する応答を決めているのかが、実験と計算機シミュレーションで明らかになった。

    2017年10月号

  • T細胞の標的認識パターンを予測

    T細胞受容体(TCR)は、通常は体内に存在しないペプチド分子に結合して免疫応答を開始できる。TCRが結合するペプチドを予測することは難しいとされてきたが、今回、TCRの標的抗原の予測に向けた筋道が見えてきた。

    2017年10月号

  • 1つのリングで90個のレーザーを代替

    光ファイバーを使う高速通信システムは、通信容量を上げるために同時に数百個のレーザー光源を使っている。これらの多数のレーザー光源を、1つの環状の光素子で置き換えることができる方法が開発された。

    2017年9月号

  • 揺れ動くイオン輸送酵素

    ATPアーゼと呼ばれる膜貫通酵素が複雑な運動をすることは、これまでの結晶構造から分かっていた。このたび、この酵素の分子全体が膜の中でロッキングチェアーのように揺れ動くことが明らかになった。

    2017年9月号

  • RNA反復配列は細胞を固めてしまう

    細胞核にできる小滴様のRNA凝集塊は、特定の神経変性疾患に関連している。実験の結果、こうした凝集塊が細胞の中で「固まった」ゲルになることが分かった。RNA凝集塊が毒性を持つ原因をこれで説明できるかもしれない。

    2017年9月号

  • クエーサーは大質量銀河の目印

    クエーサーと呼ばれる非常に明るい天体の近傍の調査は、初期宇宙ではこれまで不十分だった。アタカマ大型ミリ波サブミリ波干渉計(ALMA)を使って行われた観測で、初期宇宙のクエーサーの周辺には、初期宇宙で最も大質量の銀河たちの一部が存在していることが分かった。

    2017年8月号

  • がん再発を早期探知できる液体生検

    肺腫瘍の進化に関するゲノム情報が血液から得られることが実証され、がん再発の初期兆候の臨床モニタリングが可能なことが報告された。プレシジョン(高精度)医療への有望な一歩だ。

    2017年8月号

  • 子育て行動の遺伝学的基盤

    ハイイロシロアシマウスとシカシロアシマウスの子育て行動は異なっており、その違いは父親で極めて顕著に見られる。両者の種差の遺伝学的解析から、基盤となる神経学的な機構の一端が明らかになった。

    2017年7月号