アーカイブ検索
キーワード
セクション
-
炎症は老化マウスの健康維持に役立つ
制御性T細胞と呼ばれる免疫細胞は、老化に伴って脂肪に蓄積していく。このような細胞が持つ抗炎症活性により、老化関連型の代謝障害が悪化することが明らかになった。一方、肥満関連型の代謝障害には影響を及ぼさないという。
-
酸化ストレスはがんの遠隔転移を抑制する
活性酸素は、細胞にストレスを与え、がんのイニシエーション(発がんの第一段階)を促進すると考えられてきたが、今回、がんの転移を防ぐという有益な作用も持っていることが明らかになった。
-
「多孔性液体」が誕生!
多孔性固体は化学工業では極めて有用な材料で、研究が盛んに行われてきたため、すでにさまざまな種類の多孔性材料が数多く開発されている。そこへ、液体でありながら永続的に空孔を維持することのできる画期的な新材料「多孔性液体」が加わることとなった。
-
ヒトiPS細胞から作製した腎臓オルガノイド
iPS細胞を分化させて、腎臓の全ての組織を備えた腎臓オルガノイドが作製された。移植可能な腎臓を培養系で発生させるための重要な一歩といえる。
-
限界を超えた薄型トランジスター
理論限界を大きく下回る駆動電圧で動作する次世代トランジスターが実証された。消費電力の極めて少ない集積回路を開発する道が開かれると期待される。
-
心筋の治癒を促すタンパク質Fstl1
ヒトの心臓組織は再生する能力が非常に低く、損傷を受けると徐々に機能が低下していく。このたび、心臓の外膜領域の細胞が通常発現しているタンパク質Fstl1が、心臓発作により損傷した心筋の再生を誘導できることが分かった。
-
海のプランクトンが雲を作る
海洋上の大気中には、海面での泡の破裂などによって海洋生物由来の微粒子が舞い上がり、漂っている。今回、海の植物プランクトンなどに由来する微粒子が核となり、空気中の水分の凍結を促して氷雲(氷の微小な結晶でできている雲)を発生させていることが分かった。特に高緯度の海域では、これまで考えられていたよりも高い温度や低い湿度であっても氷雲が発生するとみられる。
-
世界最短波長の原子準位X線レーザー
これまでで最も波長の短い原子準位レーザーが、X線自由電子レーザー施設「SACLA」(兵庫県佐用町)を使って開発された。このレーザーは、わずかに異なる光子エネルギーに調節された2つのX線パルスを銅箔に照射するもので、これによって、波長スペクトルの幅が非常に狭いX線レーザー発振が実現した。この成果は、非常に安定したX線レーザーの実現につながる可能性がある。
-
肝臓の細胞量維持に重要な細胞集団を発見
マウスでの実験で、これまであまり評価されていなかった肝細胞集団の1つが、日々の肝臓細胞量の維持に重要な役割を担っていることが分かった。この細胞群は近傍の静脈からのシグナルによって誘導・維持されている。
-
無痛のスマートインスリン・パッチ登場!
血糖値の上昇を感知してインスリンを放出するよう設計された小型のパッチが開発された。このパッチには微細な針がたくさん付いているが、皮膚に貼り付けても痛くないという。実用化すれば、インスリン注射が必要な糖尿病患者の苦痛や不便さを解消できそうだ。
-
微生物の「眼」はどうやってできたのか
ワルノヴィア科渦鞭毛藻類という微生物は、細胞内に眼のような構造体「オセロイド」を持っている。分析の結果、オセロイドの部品は色素体とミトコンドリアを由来とすることが明らかになった。
-
スマホのカメラが分光計に?
カラフルな粒子のコロイド懸濁液をフィルターに用いることで、デジタルカメラやスマートフォンカメラを小型分光計に変身させられる技術が開発された。
-
白内障の原因を解きほぐすラノステロール
遺伝性白内障の2家系における研究から、疾患の原因が、水晶体のラノステロールを合成する酵素の機能を障害する変異遺伝子であることが分かった。この知見は、白内障の非外科的予防や治療につながりそうだ。
-
核膜再形成という難問の解決法
細胞分裂が終わると、崩壊していた核膜が融合して細胞の染色体を包み込み、核を形成する。この過程をESCRT-IIIタンパク質複合体が調節していることが明らかになった。
-
乳がん骨転移の診断・治療のカギを握るLOX
酸素欠乏状態にある乳がん細胞から分泌される酵素リシルオキシダーゼ(LOX)は骨損傷を誘導する。骨損傷は転移に先立って起こり、乳がん細胞の骨への転移を促進していることが分かった。
-
バランスを保つことで多能性を安定化
多能性細胞は体内のあらゆる種類の細胞を作り出すことができる。このような多能性状態は、Wntシグナル伝達の阻害などの「合図」によって獲得され、多様な細胞を作り出すためのバランスを維持した状態であることが分かった。
-
-
2D半導体薄膜の大面積成長
原子3個分の薄さの遷移金属ダイカルコゲナイド半導体層を、4インチウエハースケールで均一に成長させることに成功。電子機器の究極の小型化実現が、また一歩近づいた。
-
非コードRNAに、ペプチドがコードされていた!
マイクロRNA配列の前駆体の非コード領域にペプチドがコードされていることが分かり、新しい遺伝子調節段階が明らかになった。遺伝子の間にある「がらくた」配列は、がらくたではないのかもしれない。
-
液体を満たした穴で流体を分離
膜に細い穴(細孔)を設けてその中に液体を満たし、この穴を圧力の制御によって可逆的に開閉させ、ある圧力で特定の流体だけを通過させるようにすることができた。こうした液体充填型のゲート機構を使えば、混じり合わない流体の混合物を、調節可能な形で分離できる。