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  • 火星の深部は軟らかい

    火星内部を伝播した地震波を分析した2つの研究により、火星の中心核とマントル深部の最も明快な描像が得られ、地震波データの以前の解釈の矛盾点が解決された。

    2024年2月号

  • 細菌による防御を促す分子言語が拡張

    細胞は、特殊なヌクレオチドによるシグナルを用いて防御を活性化する。このたび、細菌の研究で、ATP分子とS-アデノシルメチオニン分子の結合によって形成される、これまで知られていなかったクラスのシグナルが明らかになった。

    2024年1月号

  • ヒト族による既知最古の木製構造物

    今回アフリカで、ヒト族が約47万6000年前に木材で構造物を作っていたことを示す証拠が発見され、中期更新世のヒト族に関する貴重な手掛かりが得られた。

    2024年1月号

  • 最初の心拍を調整する

    計算モデルと生きたゼブラフィッシュ胚を用いた実験技術の見事な組み合わせにより、心臓がリズミカルで組織化された拍動を開始する仕組みが明らかになった。

    2024年1月号

  • 受精後2週目のヒト胚モデル

    幹細胞を用いて、受精後2週目のヒト胚に類似したモデルが作製され、ヒト胚では不可能だった研究への道を開いた。

    2024年1月号

  • 28Oの初観測で示された魔法性の消失

    酸素の最も重い同位体28Oは、中性子と陽子が原子核内に強く束縛された「二重魔法数核」だと考えられてきた。今回、この同位体が非束縛状態で存在することが観測によって明らかになり、その魔法性に疑問が投げ掛けられている。

    2023年12月号

  • 仔の鳴き声が母親の神経回路を形成する

    生まれたばかりの哺乳類は皆鳴く。母親を刺激して鳴いている仔の世話をさせる神経回路がマウスで特定された。同時に、仔の鳴き声が長く続いた場合にのみ、母親の子育て行動が促進される機構も明らかになった。

    2023年12月号

  • 幹細胞からの合図が腫瘍を椎骨に引き付ける

    腫瘍細胞は、長骨よりも椎骨に移動する傾向があるが、その根底にある機構はよく分かっていなかった。今回、椎骨を生み出す幹細胞が腫瘍細胞を引き付ける因子を作ることが明らかになった。

    2023年12月号

  • 偏食の根底にある免疫学

    ヒトはしばしば食べ物を好き嫌いする。そうした摂食行動の1つに、食物アレルギーに関連した食物嫌悪がある。今回、この反応の免疫学的根拠がマウスで明らかにされ、神経系と免疫系の結び付きが担う役割が示された。

    2023年11月号

  • ハエは磁気を感知するのか

    ショウジョウバエは地球の磁場を感知でき、磁気感覚という謎めいた感覚を調べるのに理想的なモデル生物だと長い間考えられてきた。しかし、これまでに行われた重要な研究を厳密に再試験したところ、この考え方を裏付けることはできなかった。

    2023年11月号

  • AIがドローンレースでチャンピオンに勝利

    自律ドローンが人間のドローンレースチャンピオンと対戦し、勝利した。この勝利は、巧みなエンジニアリングと、主に試行錯誤から学ぶタイプの人工知能によるものである。

    2023年11月号

  • 細胞増殖へのコミットは不可逆的でない

    細胞増殖へのコミットは不可逆的なスイッチではないことが分かった。 DNA複製中に増殖因子タンパク質による持続的な刺激がなくなった場合、 細胞は分裂を起こさずに細胞周期から離脱することができる。

    2023年10月号

  • 人体の参照マップ

    HuBMAPコンソーシアムによって、ヒトの腸、腎臓、胎盤の空間分解での細胞アトラスが作成された。これによって、これまでになく詳細な組織構成の解析が可能になる。

    2023年10月号

  • 視界不良時の機械知覚を改善

    ニューラルネットワークモデルを使って赤外線放射から物理的情報を得る技術で、 既存の機械知覚技術が苦手とする視界不良時の知覚を改善することができた。

    2023年10月号

  • 鳥インフルエンザA型ウイルスを抑え込む

    種の壁を越えて感染できる鳥インフルエンザA型ウイルスは、次のパンデミックを引き起こす可能性がある。今回、ヒト細胞内ではBTN3A3タンパク質が鳥インフルエンザA型ウイルスの強力な抑制因子であることが分かった。その一方で、BTN3A3を回避するウイルスゲノムの変異も見つかっている。

    2023年10月号

  • プログラム細胞破壊におけるNINJ1タンパク質の役割

    NINJ1タンパク質は、特定のタイプの細胞死に伴う細胞膜破裂を引き起こす。今回、NINJ1を調べることで、NINJ1の作用機構の詳細が明らかになり、新たな治療法を開発できる可能性が高まった。

    2023年9月号

  • 「樹木の島」が アブラヤシ栽培に利益をもたらす

    アブラヤシの栽培は広く定着している。しかし、アブラヤシ単作地の中に在来樹木の「島」を設けると、作物の収量を大きく低下させずに生物多様性と生態系機能を高められることが、5年にわたる研究で指摘された。

    2023年9月号

  • リン酸塩の発見が示唆するエンセラダスの化学

    土星の氷衛星エンセラダスの地下海にリン酸塩が存在する証拠が得られ、この海の水がアルカリ性であることが裏付けられた。この知見から、エンセラダスの惑星地球化学と起源、そして生命を育む能力に関する手掛かりが得られる。

    2023年9月号

  • 幻覚剤の行動効果は持続時間がカギ

    幼若マウスは、成体よりも社会的経験に満足感を得る。 幻覚剤が、成体で社会的神経回路をさまざまな持続時間にわたって再作動させるという発見は、幻覚剤の治療的効果の基となる機構を示唆している。

    2023年9月号

  • 多彩な有機合成反応に使える高ひずみ分子

    ひずんだ分子から解放されるエネルギーは、難しい化学反応を促進することができる。今回、これまで見落とされてきた高ひずみ分子を用いて、複雑な構造の有機化合物を迅速に構築する実用的な方法が開発された。

    2023年9月号