2020年12月号Volume 17 Number 12

遺伝子系図を使った犯罪捜査への期待と懸念

系図データベースGEDMatchを利用した捜査で凶悪犯罪が次々と解明されている。その後、プライバシーに関する懸念からDNAや系図情報を利用した捜査に議論が勃発。捜査利用には制限が課されるようになった。しかし、DNA情報から顔を再建するといった、個人を詳細に描き出す技術を開発する企業は次々と登場しており、こうした技術は今、大きな注目を集めている。

Editorial

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Nature はこれまで以上に、政治に関するニュースやコメント記事および一次研究論文を掲載していきます。

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News in Focus

この致死性ウイルスの同定を成し遂げたのは、固く結束した3人の科学者のチームだった。だが、ノーベル賞を授与されたのは1人のメンバーだけだった。

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北極域の大規模火災によって記録的な量の二酸化炭素が放出された。その一因は、炭素を豊富に含む泥炭地が燃えたことにあり、温暖化で永久凍土が融解して、燃えやすい環境はさらに拡大している。

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Features

DNAに基づいた系図分析で犯罪者プロファイリングに協力し、異論の多いこの分野で名声をつかんだ法遺伝学企業パラボン・ナノラボ。その後の規制や競合企業の登場で、同社はその勢いをそがれてしまった。

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SARS-CoV-2のさまざまな株は、今のところ、パンデミックの経過に大きな影響を与えていない。だが、 免疫反応をすり抜ける可能性は否定できない。

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Japanese Author

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地球の90倍もの厚さの大気を持つ金星。地球とほぼ同じ大きさと密度でありながら、大気の組成や動態が地球とは大きく異なる理由は未解明のままだ。その謎に迫る金星探査機「あかつき」による観測データの他、地球上からの望遠鏡観測でも、貴重な情報が得られ始めている。後者の方法で得られた金星大気のデータについて、研究に参加した佐川英夫・京都産業大学教授に話を聞いた。

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News & Views

温度は植物の地理的分布やその成長・発生速度を決定付けているが、植物がどのように高温を感知して応答を行っているのかは不明だった。今回、この応答性の背後にある過程が明らかにされた。

空気・流体系を垂直に振動させると、流体の層を空気の層の上に浮かべることができることが分かっている。今回、この振動で浮かべた流体層の下側の、流体と空気の界面で、「反重力」が働いているかのように物体を「逆さまに浮かべる」ことができることが分かった。

異なる遺伝子変異によって発生した皮膚がんは、それぞれ特徴的な組織形態と異なる転帰を示す。悪性度の低い腫瘍と高い腫瘍の構造を解析することで、機械的力がどのようにして腫瘍の形態と転帰を決めているのかが明らかになった。

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News Scan

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Where I Work

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