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2020年2月号Volume 17 Number 2
投稿前スクリーニングで不正を防ぐ
発表した研究成果の中に、捏造や改ざん、盗用が行われたデータや結果がある場合、不正行為に当たる。それが故意ではなく、不注意によるミスであってもだ。出版社では、論文中の画像に不適切な操作が行われていないか点検するようになったが、いくつかの研究機関は、研究不正を未然に防ぐため、所属研究者の論文原稿が投稿される前に独立の機関に点検を依頼しているという。
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データサイエンス:メンタルヘルス研究の新しい力
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疲弊する指導者と遠慮する若手研究者
Editorial
News in Focus
2020年 注目の科学イベント
今年の科学も、目を離すことのできない出来事が目白押しだ。火星への本格進出や、気候変動枠組条約締約国会議(COP26)の開催の他、さまざまな研究で進展が見込まれる。
霊長類胚の体外培養で最長記録達成
サルの胚を体外で受精後20日目まで培養したことが報告された。これにより、ヒトの胚を体外でどこまで育てることが許されるのかという議論が再燃しそうだ。
物語を描いた人類最古の洞窟壁画か
インドネシアの洞窟で、動物や空想上の生き物が描かれた岩絵が発見された。その年代から、この壁画は物語の一場面を描いた人類最古の芸術作品と考えられるという。
幹細胞療法による傷害心筋の修復は免疫系を介している
マウスを使った実験では、化学物質でも心機能を回復させられることが分かった。
地球が太陽の周りを回っていることをAIが「発見」
物理法則を独習するニューラルネットワークは、将来、量子力学の謎解きに役立つかもしれない。
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「中国の千人計画は脅威」 米国議会の報告書が警告
中国は、米国で研究している研究者を募集することにより、米国の研究資金を利用してその軍事力と経済力を強化している、と米国議会上院小委員会が公表した報告書が警告した。
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助成先の決定に抽選を取り入れ始めた助成機関
助成金を配分する課題を選ぶに当たり順位を決めねばならないが、申請の大部分が申請基準を満たし、かつ甲乙つけがたい研究だ。それに、社会に変革をもたらす研究を予想するのは極めて難しい。そうした中、研究資金を無作為に配分する助成機関が増えている。
科学研究で先を越されても、名声は手に入ることが明らかに
「研究レース」について、タンパク質の構造決定に関する論文を分析調査したところ、2番手の研究チームも評価されていることが分かった。
とっておき年間画像特集2019
2019年は、人類が初めてブラックホールの直接撮像に成功した年として歴史に残ることでしょう。また、地球上の微小な生き物を斬新な視点で捉えた画像や、地球の気候変動の不吉な予兆を示す写真も得られました。この特集では、Nature が厳選した科学や自然界に関連する印象的な画像を紹介します。
Feature
News & Views
陽子半径の謎に進展
ミューオン水素の分光で得られた陽子半径の測定値は、それまでの陽子半径の測定結果と食い違い、議論を巻き起こした。今回、通常の水素を使った陽子半径の精密な測定が、原子物理学と原子核物理学の手法でそれぞれ行われ、いずれもミューオン水素で得られた結果と一致した。
細胞を保護する強力なシステムが明らかに
フェロトーシスと呼ばれるタイプの細胞死を防ぐメカニズムが発見されたことで、生体膜の至る所に存在する保護的な成分の再生システムが明らかになり、抗がん剤の標的となる可能性がある。
V(D)J組換えとクラススイッチを支配するのは1つの環
免疫系のT細胞受容体や抗体をコードする多様な遺伝子は、離れた場所にあるDNA領域が並置されて、連結される組換えが起こることで形成される。今回、B細胞受容体のV(D)J組換えと抗体のクラススイッチ組換えのどちらもが、コヒーシンと呼ばれるタンパク質の環を介した DNAの突出に依存して起こるらしいことが分かった。
News Scan
睡眠中にひらめき誘導
問題の記憶を睡眠中に活性化すると解決につながるかも。
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