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2020年1月号Volume 17 Number 1
特集:Nature の150年
Nature は2019年11月に創刊150周年を迎えた。表紙(go.nature.com/n150int)は、Nature に掲載された1900年以降の論文について、共引用ネットワークを可視化したものである。分野ごとに色分けし、ある論文内で同時に引用された各論文をリンクさせている(ドットサイズは共引用リンクの数を反映)。論文間の関係を俯瞰できるだけでなく、多分野にわたる研究と発見のネットワークがNature において構築されてきたことが分かる。その他、「データで見るNature の150年」「産業界の科学は信用できるか?」「科学は時代と共に変わらねばならない」「新分野を拓いたNature 論文10選」、社説(Nature 創刊150周年:科学的根拠による真理の探究、Nature の新しい姿)も収録。
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The Global Grants for Gut Health 2019年助成者インタビュー「ヒト腸内細菌叢についての画期的研究をサポート」
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高等教育における電子書籍のこれまでと未来 — 大学の研究力強化にどう貢献できるか、そして図書館が果たす役割とは
Editorials
News
日本が致死性ウイルスを輸入した理由
オリンピックに備える日本は、感染した場合に致死率の高いエボラ出血熱ウイルスなどの致死率の高い5種の病原体を輸入した。検査体制を強化するのが目的だ。
はしかにかかると免疫の記憶が消える
麻疹ウイルス感染の長期的な影響をワクチン未接種児童とサルで調べた結果が報告された。
オフターゲット効果を低減したCRISPR–Cas9系新技術
CRISPR–Cas9系の遺伝子編集では、想定外の編集も行われることが課題となっていたが、このほど、それを大幅に抑えた改良技術が開発された。
二足歩行の進化の手掛かりを示す新種の化石類人猿
前肢で木の枝からぶら下がりながら後肢で全体重を支えて歩行するという特殊な移動様式を持つ化石類人猿が発見され、二足歩行がヒト族の出現よりも数百万年早く進化したことが示唆された。
News Features
ゼロから誕生した遺伝子
進化の過程では、古い遺伝子に手を加えて新しい遺伝子が作り出されると長い間考えられてきたが、自然選択はそれよりはるかに創造的なことが分かってきた。
Comments
産業界の科学は信用できるか?
今日の科学システムの形成に至る150年を概観するエッセーシリーズ。今回は、企業による研究が爆発的に増大し断片化していった過程を、歴史学者Paul Lucierがたどる。
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科学は時代と共に変わらねばならない
科学研究は、これまでと同じ歩み方で未来へと進んでいては社会契約を全うすることができず、新たな地平へ到達することもできないのか。サイエンスライターPhilip Ballが、現在の科学システムに至るまでの150年間を振り返り、論じる。
News & Views
喫煙と糖尿病を結ぶ経路が明らかに
脳内でのニコチンに対する反応と膵臓での糖代謝をつなぐシグナル伝達経路が発見された。これは、喫煙により糖尿病発症リスクが高まる理由を解明する手掛かりとなる。
神経興奮は寿命を短くする
神経系から発せられる信号は強力な寿命調節因子である。今回、全体的な神経興奮も寿命の重要な決定要因であるらしいことが明らかになった。
代謝と遺伝子を結び付ける乳酸
細胞では、ヒストンタンパク質の化学的修飾により、遺伝子発現の一部が調節される。今回、乳酸分子に由来するラクチル化が発見され、細胞で遺伝子発現と栄養の代謝を結び付ける経路が明らかになった。
News Scan
復活する英国の河川
30年前に廃水処理を改善したことが生物多様性の回復につながっている。
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