2023年6月号Volume 20 Number 6

病を制し、健康を手に入れるカギは脳?

「病は気から」は本当かもしれない。近年、脳と免疫系との結び付きが次々と明らかになっているのだ。科学者たちは、ゆくゆくは精神状態が体に影響を及ぼす仕組みを理解して、それをさまざまな疾患の治療につなげたいと考えている。

Editorial

Free access

日本政府は、トップクラスの大学を数校選んで、1年間に合計3000億円を配分する計画である。しかし、この政策手法は、マイナス面がプラス面を上回る可能性のあることが、他国の経験から示唆されている。

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Publishing Academy

時とともに変化する出版方針。このシリーズではその潮流と対処方法をお話しします。第1回では「データ利用可能性ステートメント」について説明しました。今回は、利益相反(conflict of interest)と、その有無の判断や宣言の仕方について、説明したいと思います。

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Research Highlights

「酸が廃プラスチックに新たな命を与える」「マウスにミニサイズの枝角を生やす幹細胞」「自己修復ゲルがロボットカタツムリの這行を助ける」「迅速に広まるウイルスでコウモリの狂犬病抑制へ」、他。

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News in Focus

非鳥類型獣脚類恐竜の大型化や小型化には、成長速度の変化と成長期間の変化が同等に関与していたことが、大規模な比較研究で明らかになった。

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Features

タンパク質を合成できる原始地球のRNAの復元に向けて、リボソームの構造を解き明かしたノーベル賞受賞科学者の研究チームが大きな一歩を踏み出した。

「病は気から」は本当かもしれない。 近年、脳と免疫系との結び付きが次々と明らかになっているのだ。科学者たちは、ゆくゆくは精神状態が体に影響を及ぼす仕組みを理解して、それをさまざまな疾患の治療につなげたいと考えている。

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News & Views

電気抵抗ゼロで電流が流れる超伝導物質にとって、室温かつ大気圧で超伝導状態になることは、多くの技術的応用のために必要な条件だ。そうした常温常圧で超伝導状態になる物質として、水素を多く含んだ物質が有望であることを示す結果が得られた。

腸内細菌が産生する分子が免疫細胞に作用することで、膵臓がんに対する化学療法の奏効率が向上することが分かった。この発見は栄養学的介入により治療成績を改善できる可能性を示している。

アルツハイマー病の特徴であるタウタンパク質が凝集したモデルマウスの解析により、免疫細胞が協働してタウ関連神経変性を促すこと、また、すでに臨床で使われている薬剤がこの疾患に有効である可能性が明らかになった。

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Advances

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Where I Work

Boyan Slatは、オーシャン・クリーンアップ(オランダ・ロッテルダム)の創設者・最高執行責任者

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