Article イネ開花期と穀粒:世界で収集したイネ生殖細胞質の開花期および穀粒収量形質に関するゲノムワイド関連解析 2012年1月1日 Nature Genetics 44, 1 doi: 10.1038/ng.1018 中国のイネ在来種のインディカ亜種集団を対象とするゲノムワイド関連解析が、高密度ハプロタイプマップによって最近可能となった。今回我々は、インディカ亜種およびジャポニカ亜種を含むさらに大きく多様な世界の950品種のイネ(Oryza sativa)の標本にこの方法論を拡張し、あらためてGWASを行った。それによって新たに発見された遺伝子座は、開花期に関連するものと穀粒の10形質に関連するものとを合わせて32か所あり、標本が大きくなると形質関連変異のGWASによる検出力が強化されることが示された。さまざまな対立遺伝子および複雑な遺伝的多様性を明らかにする目的で、我々は、イネの低カバー率塩基配列決定データをハプロタイプに基づいて新規に組み立てるための分析的枠組みを開発した。その結果、詳細なアノテーションにより、関連する遺伝子座18か所に関して候補遺伝子が発見された。この研究により、配列に基づくGWASと機能的ゲノムアノテーションとの統合的方法が、イネの複雑な形質を、その原因となる多型に結びつけうることが明らかにされた。 Full text PDF 目次へ戻る