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プラズマ不安定性の抑制へ一歩前進

Nature Communications

2012年1月11日

Stabilising plasma reactors

Nature Communications

トカマク型プラズマ装置における実験で、周回する高エネルギーイオンを用いて、特定の不安定性を抑制できることが初めて実証された。この研究は、最大規模の国際的な磁気閉じ込めプラズマ物理学実験が行われているJoint European Torus(JET、EUの核融合実験装置)で実施され、反応装置内のプラズマの検証にとって重要な一歩となった。この研究成果を報告する論文は、今週、Nature Communicationsに掲載される。 現代の数多くのプラズマ核融合実験は、トカマク型プラズマ装置を用いて行われているが、トカマク型プラズマ装置には磁気不安定性の問題がある。こうした不安定性を抑制する方法の多くは、大量の電力を消費し、反応装置の効率を低下させる。今回、J Gravesたちは、これまでの理論的実証と実験的実証に基づいて、JETの1パルスの間に、高エネルギーイオンを高閉じ込めモードのプラズマに注入することに成功し、のこぎり不安定を抑制し、プラズマ崩壊を緩和した。 今回の実験的実証は、プラズマ反応装置の性能を落とさずに磁気不安定性を効果的に抑制する方法の開発へ道を開くものである。

doi: 10.1038/ncomms1622

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