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フラグメントのスクリーニングをバーチャルに行う

Nature Chemical Biology

2009年3月23日

Fragment filtering goes virtual

Nature Chemical Biology

創薬リード化合物の創製をめざすFBDD(フラグメント・ベースド・ドラッグ・ディスカバリー;低分子化合物に基づく薬物探索)の手法にとって強力な方法が見つかった。

薬剤のリード化合物の創製に役立つ低分子化合物の同定を目的とするFBDDは、これまで大きな成功を収めてきた。ところが、現在用いられている低分子化合物(フラグメント)のスクリーニング法が「ハイスループット(高処理能)」ではなく、それぞれの薬剤標的分子について検査できるフラグメントの数が少なかった。

Y ChenとB Shoichetは、化学物質とタンパク質の相互作用を予測するためのコンピュータによる分子ドッキング法を利用して、一度に大量のフラグメントのスクリーニングができないかどうかを調べた。その結果を報告する論文が、Nature Chemical Biology(電子版)に掲載される。この研究では、まずコンピュータによる分子ドッキングを用いて、高い難度の薬剤標的であるβ-ラクタマーゼと結合するフラグメントを探索した。コンピュータによって結合することが判明したフラグメントについては、β-ラクタマーゼと結合した状態での構造を個別に調べ、コンピュータの予測が正しかったかどうかを検証した。こうしたフラグメントは、その後の化学構造の最適化を経て、良質のβ-ラクタマーゼ阻害剤に変換された。

doi: 10.1038/nchembio.155

英語の原文

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