注目の論文
タンパク質構造の基本
Nature Chemical Biology
2010年7月12日
Protein Structure 101
コンピューターによる計算結果を比較して高分解能で構造を調べることにより、タンパク質構造に広く関係する新たな相互作用の存在が確認された。Nature Chemical Biology(電子版)で発表されるその成果は、n→π*相互作用とよばれるタンパク質の骨格に沿った予期せぬ相互作用がタンパク質の構造、安定性、および折りたたみに重要であることを明らかにした。
R T Raines、D N Woolfsonたちの研究チームは、重要なn→π*相互作用の最も有力な候補を計算によって発見し、高分解能の結晶構造のデータベースを分析した。その結果、タンパク質の中、特にαへリックスやポリプロリンへリックスなどの二次構造という基本的部分にn→π*相互作用が遍在することを示す強力な証拠が発見された。タンパク質内のこうした局所的なn→π*相互作用の意義は、タンパク質を折りたたんだり、折りたたまれたタンパク質構造を安定化させたりするメカニズムの解明に不可欠である。
doi: 10.1038/nchembio.406
注目の論文
-
12月20日
化学:アルゴリズムは、ウイスキーの最も強い香りと原産地を嗅ぎ分けることができるCommunications Chemistry
-
12月12日
天文学:Firefly Sparkleが初期の銀河形成に光を当てるNature
-
12月10日
Nature's 10:2024年の科学に影響を与えた10人Nature
-
11月21日
化学:光を使って永遠の化学物質を分解する新しい方法Nature
-
10月24日
古生物学:古代サンゴから共生関係の初期の証拠を発見Nature
-
8月15日
考古学:ストーンヘンジの祭壇石はスコットランドを起源としているかもしれないNature