注目の論文
減数分裂期の金属獲得
Nature Chemical Biology
2010年8月9日
Metaling in Meiosis
卵成熟では亜鉛が重要な役割を担っていることが、Nature Chemical Biology(電子版)で発表される。これは初歩的な研究成果であるが、卵成熟で亜鉛が果たす役割が解明されれば、今後の研究で不妊治療の進展につながる可能性がある。
亜鉛、銅、および鉄は、多くの細胞にとって不可欠な成分であり、細胞がこうした金属の全体的濃度を一定の範囲に維持していることを示す証拠は多数得られている。しかし、哺乳類の卵母細胞を含め、希少な細胞の必須金属の濃度および役割を明らかにするのは、これまで困難であった。
T Woodruff、T O'Halloranたちは、受精能力をもつ卵が形成される「減数分裂成熟」時に獲得される亜鉛が、マウスの卵母細胞形成の後期に不可欠であることを発見した。この研究では、卵母細胞の全亜鉛含有量が鉄および銅の含有量との比較で1桁多く、減数分裂のある特定時期にさらに高まった後で元のレベルに戻ることも発見された。
doi: 10.1038/nchembio.419
注目の論文
-
11月21日
化学:光を使って永遠の化学物質を分解する新しい方法Nature
-
10月24日
古生物学:古代サンゴから共生関係の初期の証拠を発見Nature
-
8月15日
考古学:ストーンヘンジの祭壇石はスコットランドを起源としているかもしれないNature
-
8月13日
化学:廃水を浄化しながらアンモニアを作るNature Catalysis
-
8月8日
気候変動:グレートバリアリーフの記録的な気温Nature
-
7月11日
古代ゲノミクス:疫病に襲われた新石器時代の農民たちNature