注目の論文
温暖で塩分の高い白亜紀の海洋
Nature Geoscience
2008年5月31日
Warm and salty Cretaceous oceans
Nature Geoscience(電子版)に発表される研究によれば、9500万年前に海底を満たしていた異常に温度の高い水は、今日とは全く異なった海洋循環パターンで浅い棚海で発達したということである。
O Friedrichらは、現在の熱帯北大西洋に相当する地域の深海掘削コアの中から収集された底生微生物の貝殻を研究した。彼らは、塩分濃度が高かった時期に関連して中層水の水温が極めて高かった証拠を発見した。研究チームは、この時期に海水表面の温度が高かったことで、原始北大西洋に線状に存在した浅海では蒸発速度が高かったと推測している。残った塩水は急速に密度が高くなり、棚海から流れ出し始めて、深海へ沈んでいった。
そのような循環のパターンは、水が沈み込む前に北極域で凍結する温度まで冷却され、低緯度に向けて流れ出すという現在の深層水形成とは顕著に異なっている。
doi: 10.1038/ngeo217
注目の論文
-
2月19日
生態学:深海の生態系を調査するNature Communications
-
2月13日
動物の行動:カメは磁気地図が食べ物に導くと踊るNature
-
2月11日
地球科学:地球の内核の変化を検出Nature Geoscience
-
2月11日
気候変動:2024年の気温がパリ協定の目標に与える影響の評価Nature Climate Change
-
2月6日
遺伝学:古代のゲノムがヤムナ文化の起源の手がかりとなるNature
-
2月5日
惑星科学:月のグランドキャニオンの形成Nature Communications