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アイスランドの地震前に見られた地下水の化学的性質変化

Nature Geoscience

2014年9月22日

Changes in groundwater chemistry prior to quakes in Iceland

Nature Geoscience

地下水の化学的性質が、アイスランド北部で2回連続して起きた地震の前に変化していたとの報告が、今週のオンライン版に掲載される。この発見は、地下水の化学的性質の測定は将来の地震災害監視に役立つ可能性があることを示唆している。

Alasdair Skeltonたちは、アイスランド北部の流出している井戸で5年間にわたって毎週地下水を採取した。彼らは、2012年10月と2013年4月に起きた2回の地震それぞれの、およそ4~6か月前から地下水の化学的性質が変化したことを見つけた。著者たちは、それぞれの地震の前に地球の地殻内に応力が蓄積されると、岩石が膨張しカルシウムやナトリウムなどの元素が地下水に溶解して、以前は明瞭だった地下水の成分が混ざり合わされることを示唆している。Skeltonたちはこの手法で地震が予知できるとは主張していないが、この研究は地震活動が活発な地域で地下水の化学的性質を定常的・長期的にわたり監視することで、地震の危険度が上昇したことを確認できる可能性があることを強調している。

関連するNews & ViewsでSteven Ingebritsen と Michael Mangaは、「地震を予知できる可能性があることは重要であるが、重要な主張には強力な証拠が必要である。Skeltonたちの観測は、さらなる調査を急がせるには十分といえる」と述べている。

doi: 10.1038/ngeo2250

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