Press release

「未来博士3分間 コンペティション2017」にて広島大学の留学生がシュプリンガー・ネイチャー賞を受賞

2017年12月19日

2017年11月25日、シュプリンガー・ネイチャーは「未来博士3分間 コンペティション2017」に特別協賛企業として参加し、シュプリンガー・ネイチャー賞を授与しました。

未来博士3分間 コンペティション2017とは、文部科学省の実施する科学技術人材育成のコンソーシアムの構築事業「次世代研究者育成プログラム」の取り組みで、「未来を拓く地方協奏プラットフォーム」をテーマに、広島大学が代表機関、山口大学と徳島大学が共同実施機関として実施しているプログラムの一環です。

コンペティションには、日本語部門で18件、英語部門で18件の発表があり、主に中国・四国地方の10の大学院博士課程後期に在籍する計36名の大学院生がコミュニケーション力および自身の研究に関するアピール力を競いました。

シュプリンガー・ネイチャー賞を受賞したのは、英語部門の広島大学工学研究科機械物理工学専攻 ノフィ・シャフティカ(Novi Syaftika)氏で、発表タイトルは「ゴミや排水で車の給油は可能? (Fueling your car with garbage and wastewater: possible?)」でした。シャフティカ氏は、同コンペティションにおいて他にも最優秀賞とオーディエンス賞金賞を受賞しており、トリプル受賞となりました。

シャフティカ氏は、受賞の喜びを以下のように述べています。

「博士課程の学生にとっての課題は、研究を進めることだけではなく、その成果を一般市民に伝えることでもあります。今回、私たちが学んだことを共有し、より良い未来に向けてどのように貢献できるかを共有できたことは心が躍る経験でした。

たった3分間のプレゼンテーションはとても難しく、異なるバックグラウンドをもつ聴衆に伝えるメッセージは魅力的でなくてはいけませんし、英語を母国語とする人もそうでない人もいます。そんな中で、シュプリンガー・ネイチャー賞を含め、3つもの賞をいただいたことが本当に信じられません。私の研究にも欠かせない論文などの重要なソースを出版しているシュプリンガー・ネイチャーですが、今回このような有名な出版社から賞をいただき光栄に思っています。

恐怖を克服し、経験を積むことに加えて、ネットワークを広げる機会となったことも出場者にとっては大きな成果となったと思います。シュプリンガー・ネイチャーなどの大企業がスポンサーとして参加したことは若い研究者にとって貴重な機会であり、将来的なコラボレーションの可能性が広がったと感じています。今後も学び続け、自身を高めていくモチベーションがさらに上がりました。私を信じてこの賞を与えてくれたシュプリンガー・ネイチャーに感謝します。」

審査員として参加したシュプリンガー・ネイチャー日本オフィスの代表取締役社長であるアントワーン・ブーケは、次のように述べています。

「シュプリンガー・ネイチャーは、高いインパクトを誇るNatureやネイチャー関連誌といった高品質ジャーナルを出版しています。2018年には、新刊Nature Sustainabilityを創刊し、限りある世界で、人類はいかに生命を持続できるかという現代の最も切迫した問題に切り込むさまざまな研究論文の掲載に力を入れます。

環境汚染の改善とエネルギー資源の確保は人類が直面している問題であり、シャフティカ氏の研究はこれらの問題を同時に解決し、世界に持続的発展をもたらすことが期待されます。3分間という短い時間で、自身の研究のビジョンと魅力を聴衆にわかりやすく伝えることは容易ではありません。

シャフティカ氏の発表は非常に魅力的であり、また研究内容も大変意義のあるものでした。シュプリンガー・ネイチャーは、次世代研究者育成プログラムの取り組みに深く賛同し、若手研究者が未来を拓いていく過程を支援できることを誇りに思います。」

広島大学グローバルキャリアデザインセンター副センター長の三須敏幸氏は、今回のコンペティションを振り返って次のように述べています。

「このコンペティションは、博士課程学生のコミュニケーション力やアピール力の向上はもちろんですが、彼らが自身の研究の意味や意義を再認識するとともに、研究分野が違っていても、発表者同士で共有できる何かがあることを感じてもらいたいと思っています。

また、彼らが発表する姿を見ることで、中高生を含む次世代の皆さんが、創造的な活動に興味をもっていただければと思っています。そして、この大会では、企業にも審査や冠賞の提供にご協力いただきました。産業界に博士人材の魅力を再認識していただくことはもちろん、博士人材の能力の高さを審査を通じて証明していただくことも重要と考えています。

特に、これまで産業界では博士人材の採用に消極的なイメージが先行していたこともあり、優秀な学生が博士課程への進学を躊躇するといった一因にもなっていました。このような大会を通じて、産業界からの後押しと前向きなメッセージを発信していただくことで、より多くの高い志を持った優秀な学生が博士課程に進み、切磋琢磨し、結果として、アカデミアのみならず、産業界も恩恵を受けられるようになるのではないかと信じています。今回の大会が3回目ですが、そういった良い循環につながる土台が、少しずつですができてきたのではないかと感じています。」

シュプリンガー・ネイチャーは、未来の研究者を育成するこの取り組みに賛同し、来年開催される本会およびアジア太平洋大会2018においても継続的なサポートを予定しています。


記者の方々へ:

シュプリンガー・ネイチャーは、未来の研究者を育成するこの取り組みに賛同し、来年開催される本会およびアジア太平洋大会2018においても継続的なサポートを予定しています。

シュプリンガー・ネイチャーについて

シュプリンガー・ネイチャーは、信頼性が高く、洞察に富む研究を出版しています。新しい知の領域を広げ、世界中のアイデアと情報へアクセスできるようにすることで、発見の進展に貢献しています。 著者の方々が自身の発見を共有しやすくすること。研究者の方々が他の研究者の研究成果を見つけやすく、情報にアクセスしやすく、理解しやすくすること。図書館や研究機関で働く方々のために、技術とデータの形を刷新させ、お仕事しやすくすること。高い品質の出版によって、学協会を支援すること。研究コミュニティーが直面している課題に真摯に取り組むこと。このようにして、私たちは、研究コミュニティー全体にくまなく最良のサービスを提供することができます。


私たちは、学術出版社として、Springer、Nature Research、BioMed Central、Palgrave Macmillan、Scientific Americanといった信頼の厚いブランドを擁しています。

シュプリンガー・ネイチャーは、科学のために立ち上がり、オープンアクセスを推進しながら、研究における最高の品質と高い倫理基準を提唱しています。

当社サイト: www.springernature.com
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田中 紗織
シュプリンガー・ネイチャー
E:Saori.Tanaka@springernature.com

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