シュプリンガーネイチャー、早期共有と査読の透明性の向上に向けた取り組みを強化
2023年12月19日
「Discover Journal」シリーズを含む1000誌以上のジャーナルを統合型プレプリント共有サービス「In Review」に統合
ロンドン|ベルリン|ニューヨーク 2023年12月19日
In Review(インレビュー)は、研究の早期共有および高い透明性のあるジャーナルの投稿・査読(ピアレビュー)プロセスを統合した革新的なサービスです。このたび、Discover Journalシリーズを含む1000誌以上のシュプリンガーネイチャーのジャーナルにおいて同サービスを利用できるようになりました。同サービスでは、すでにBMCとNature、Springerの各ポートフォリオ全体を統合しており、今回の進展により、シュプリンガーネイチャーのジャーナルの3分の1以上でIn Review の利用が可能となります。その結果、さらに多くの論文著者が同サービスによるメリットを得られるようになります。
シュプリンガーネイチャーのResearch Solutions担当Vice PresidentであるEugenie Regan(ユージニー・レーガン)は次のように語っています。
「研究における透明性とは、研究コミュニケーションのエコシステムにおける重要なツールやテーマであり、その重要性はますます高まりつつあります。透明性を向上させることにより、研究や研究データの共有や議論、成長をさらに加速させ、研究の利用と再利用をさらに強化するとともに、オープンサイエンスに関する多種多様な目標の達成をサポートします」
「当社は、査読および出版プロセスに関する透明性の確保を常に公約として掲げてきました。In Review は、この公約を実現するものです。このたび、同サービスに統合されたジャーナルが1000誌を超えるという素晴らしい節目に達しました。今後は、さらに多くの論文著者による研究の発展と共有をサポートできるようになると期待しています」
In Review に対応しているジャーナルに論文を投稿した著者は、同サービスへの同意(オプトイン)または拒否(オプトアウト)を選択することができます。オプトインを選択した場合、査読中も研究論文を簡単に引用し、共有することが可能となり、さらに、査読プロセスに関する最新情報をリアルタイムで受け取ることができます。査読後に論文の掲載が却下(リジェクト)された場合も、プレプリントは引き続きプラットフォーム上に掲載されますが、インプリントと査読のステータスに関する情報はすべて削除されます。2023年末までには、さらに100誌以上のジャーナルが追加される予定です。
In Review は、当出版社の論文著者向けサービスの一部として、質の高い統合型サービスを提供することにより、研究者の負担を軽減し、透明性を高め、出版に関するエクスペリエンス(体験)を簡素化し、加速することを目指しています。
In Review について
In Review は、シュプリンガーネイチャーとのパートナーシップをつうじて、Research Squareと開発されました。2022年12月にシュプリンガーネイチャーは、Research Squareへの投資を増やし、完全な所有権を取得しました。
シュプリンガーネイチャーは、早期共有を強力に支援してきており、著者に初期段階の原稿をプレプリントとして投稿することを積極的に奨励しており、2018年にIn Review を立ち上げました。In Review は、早期共有と透明性の高い査読をジャーナル投稿プロセスに統合した、統合型プレプリント共有サービスです。詳細については、 In Review のページおよびよくある質問(FAQ)をご覧ください。
In Review では、著者にとって次のことが可能になります:
- 論文の査読中に自分の研究成果を共有し、(Hypothes.is オープン注釈ツールを介して)幅広いコミュニティーをディスカッションに参画させる
- 原稿の状況をリアルタイムで確認する:査読者への招待状の詳細、受け取ったレポートの数、およびプロセス全体にわたる編集上の決定事項
- 透明性のある編集チェックリストで研究成果の整合性を証明する
- 早期の引用や共同研究の機会を含む、原稿の早い段階の共有による恩恵を受ける
In Review では、研究コミュニティーにとって次のことが可能になります:
- 新興の科学を閲覧・コメントする
- 完全な索引検索で新しい知見を見つける
- 原稿がどの編集段階にあるかを確認する
- 特定の原稿にまつわる査読ルートについての知見を得る
*プレプリント:ジャーナルで正式な査読を行う前の著者の研究論文の原稿であり、おもに公開サーバーに投稿される
関連するリンク:
- [プレスリリース] シュプリンガー・ネイチャーの新しい著者サービスは、50%以上の利用という予想を上回る反響から早い時期に導入
- [プレスリリース] In Reviewがより幅広く展開されることで、より多くのシュプリンガー・ネイチャーの著者が早期共有のためのサポートを受けられるようになります。
シュプリンガーネイチャーについて
シュプリンガーネイチャーは、180年以上にわたり、研究コミュニティー全体へ最良のサービスを提供することによって発見の進展に貢献してきました。研究者が新しいアイデアを公開することを支援するとともに、出版するすべての研究が重要で着実であり、客観的な精査にも耐え、関心をもつすべての読者にもっとも良いフォーマットで届き、発見、アクセス、使用、再利用、および共有されるようにします。私たちは、テクノロジーやデータの革新を通じて図書館員や研究機関をサポートし、学会に出版を支援するための優良なサービスを提供します。
学術出版社として、シュプリンガーネイチャーは、シュプリンガー(Springer)、ネイチャーポートフォリオ(Nature Portfolio)、BMC、パルグレイブ・マクミラン(Palgrave Macmillan)、サイエンティフィック・アメリカン(Scientific American)などの信頼されたブランドを有しています。
詳しい情報は、springernature.com をご覧いただき、@SpringerNature のフォローをお願いいたします。
本件に関するお問い合わせ
宮﨑 亜矢子
シュプリンガーネイチャー
コーポレート・アフェアーズ
E-mail: ayako.miyazaki@springernature.com
※ 本プレスリリースの原本(一部を除いて)は英語であり、日本語は参考翻訳です。
英語プレスリリース:Springer Nature increases commitment to early sharing and transparency in peer review