Press release

シュプリンガーネイチャー、オープンリサーチの実践に対するサポートを強化する統一したオープンコードポリシーを発表

2024年3月4日

本ポリシーは、当出版社がオープンリサーチの実践をジャーナルと書籍のワークフローに組み入れ、著者がオープンサイエンスによるメリットを容易に得られるようにする最新の取り組みを象徴

ロンドン|ベルリン|ニューヨーク 2024年2月29日

シュプリンガーネイチャーは、当社の書籍およびジャーナルのポートフォリオに新たな統一したオープンコードポリシーを導入いたしました。本ポリシーは、当社が昨年発表したシングルデータポリシーを補完するものであり、著者がオープンリサーチの実践に参加し、そのメリットを容易に得られるようにすることを目指す当社の公約における最新の取り組みとなります。

研究コードへのオープンアクセスが限られるなか、重要な研究成果を再現および複製するための取り組みが制約される状況が続いています。そのため、世界で最も緊急性の高い複数の課題に関する既存の科学的知見について、研究者が検証し、前進させるにあたり、大きな障害が生じています。そのような状況にあるにもかかわらず、コードを迅速に公開し、共有するための明確かつアクセス可能な包括的な指針が定められないまま、多くの科学文献が出版されています。シュプリンガーネイチャーでは、長年にわたり確立してきたオープンリサーチの実践のサポートをさらに強化し、ポートフォリオ全体を通じてコード共有に関する可視性と透明性、ワークフローを改善することにより、上記の問題に対処しています。

Nature Journals Health & Applied SciencesのEditorial DirectorであるErika Pastrana(エリカ・パストラーナ)は、今回の方針の導入について、次のようにコメントしています。

 「コードの共有を促進するポリシーの重要性は、どれほど強調しても足りるものではありません。コードの共有は、オープンサイエンスへの移行の核となるものであり、科学を進歩させ、効率性を支える重要な原動力となっています。各出版社と編集者は、オープンサイエンスの実践をサポートし、促進する重要な役割を担っています。今回のポリシーにより、シュプリンガーネイチャーの編集者や論文著者、査読者は、ジャーナルおよび書籍への投稿にともなうオープンコードのリリースを容易にサポートできるようになります。それにより、研究の再現性と複製可能性を完全に確保し、知識と科学を進歩させることが可能となります」

今後、すべてのジャーナル論文に「Code Availability(コードの入手可能性)」セクションが設けられます。また、著者に対しては、恒久的な識別子を使用し、過去に使用したコードを引用することにより、コードを公開し、共有することを推奨します。すでにコード共有のポリシーを定めているジャーナルについては、今回のポリシーによる変更はありません。現時点でポリシーを定めていないジャーナルについては、Snapp(Springer Nature’s Article Process platform – シュプリンガーネイチャーの次世代型査読プラットフォーム)への統合を通じて段階的に履行し、当社への論文の投稿を管理するワークフローを簡素化し、統一したうえで著者に提供します。

書籍のポートフォリオについては、ただちにポリシーを発効させ、履行します。著者に対しては、コードを公開レポジトリーで共有することを推奨します。また、すべての著者に対し、書籍およびチャプターで取り上げているすべての一次研究に関して、出版時にコードを共有するサポートを提供します。

ポリシーの詳細については、Open access policiesをご覧ください。オープンサイエンスを推進するシュプリンガーネイチャーの取り組みと、当社のオープンリサーチ出版ポリシーの詳細については、当社のOpen researchのページをご覧ください。

編集者への注記

  • 本ポリシーにおいて重要な点は、著者が一次研究で使用したコード、書籍/チャプターで取り上げたコード、原著論文内で新たに開発したコードを公に共有することへの奨励です。
  • 研究における結論の解釈や再現に必要な新しいコードの開発を著者が公表した際において、「Code Availability」のセクションがすべての原著研究に含まれます。
  • ジャーナルによっては、査読時にコードの共有を求める場合があります。

シュプリンガーネイチャーについて

シュプリンガーネイチャーは、180年以上にわたり、研究コミュニティー全体へ最良のサービスを提供することによって発見の進展に貢献してきました。研究者が新しいアイデアを公開することを支援するとともに、出版するすべての研究が重要で着実であり、客観的な精査にも耐え、関心をもつすべての読者にもっとも良いフォーマットで届き、発見、アクセス、使用、再利用、および共有されるようにします。私たちは、テクノロジーやデータの革新を通じて図書館員や研究機関をサポートし、学会に出版を支援するための優良なサービスを提供します。

学術出版社として、シュプリンガーネイチャーは、シュプリンガー(Springer)、ネイチャーポートフォリオ(Nature Portfolio)、BMC、パルグレイブ・マクミラン(Palgrave Macmillan)、サイエンティフィック・アメリカン(Scientific American)などの信頼されたブランドを有しています。

詳しい情報は、springernature.com をご覧いただき、@SpringerNature のフォローをお願いいたします。

本件に関するお問い合わせ

宮﨑 亜矢子
シュプリンガーネイチャー
コーポレート・アフェアーズ
E-mail: ayako.miyazaki@springernature.com

※ 本プレスリリースの原本(一部を除いて)は英語であり、日本語は参考翻訳です。

英語プレスリリース:Springer Nature announces unified open code policy to better support open research practices

「プレスリリース」記事一覧へ戻る

advertisement
プライバシーマーク制度