注目の論文
変異シャペロンはよいシャペロン
Nature Medicine
2011年9月26日
A mutant chaperone is a good chaperone
腫瘍の進行を抑え、治療に対する反応性を改善する新しい変異型のシャペロンタンパク質の報告が寄せられている。がんの治療法にしようとシャペロンの阻害化合物の研究が行われているが、今回の発見は天然に存在する阻害剤と言える。
マイクロサテライト不安定性(MSI)は、遺伝子変異の蓄積につながる遺伝的状態のことだが、予後の良好なある種の大腸がんの特徴でもある。
A Duvalたちは、ゲノムレベルで不安定なMSIから生じた新しい遺伝的変異によって、短い切断型シャペロンが生じることを発見した。シャペロンは、他のタンパク質の構造の安定性維持に重要な役割を果たす。正常なシャペロンは、がん細胞に形の整った構成成分を供給することによって心ならずもがん細胞の増殖を助けてしまうが、欠陥シャペロンを持つMSI腫瘍は、それほど増殖能が高くなく、治療にもよく反応する。
doi: 10.1038/nm.2457
注目の論文
-
3月27日
医学研究:ブタから人間への肝臓移植の評価Nature
-
3月25日
神経科学:マラソンランナーは脳内のミエリンの可逆的な変化を経験するNature Metabolism
-
3月25日
加齢:健康的な加齢のための食事パターンの特定Nature Medicine
-
3月20日
神経科学:鳥の脳が明かす言語の秘密Nature
-
3月20日
創薬: 新しい抗真菌薬が多剤耐性の真菌を撃退Nature
-
3月18日
ウイルス学:FDA承認の抗ウイルス剤がマウスにおける鳥インフルエンザの転帰を改善Nature Microbiology