注目の論文
【生態】数百万年間にわたって互いに忠実を守ったアリと菌類
Nature Communications
2012年5月16日
Ecology: Ants and fungi paired up for millions of years
菌類を栽培するアリ種の中に、過去数百万年にわたって単一種の菌類と相互作用してきたアリのいることが明らかになった。菌類を栽培するアリは、菌類を餌として栽培しているが、「一種類のアリには一種類の菌類」といった排他的な関係があるのかどうかについては未解明だった。今回の研究結果は、アリが、他にも数々の菌類種を選べたにもかかわらず、進化の長い時間経過において特定の菌類に対して忠実であったことの実例といえる。この結果を報告する論文が、今週、Nature Communicationsに掲載される。
菌類を栽培するアリ種は、その菌類を餌としている。この相利共生関係において、アリは、この菌類に栄養を与え、保護し、拡散させている。今回、N Mehdiabadiたちは、Cyphomyrmex wheeleri種群の138個体のアリと400点の菌類栽培種の試料の関係を調べた。その結果、Cyphomyrmex wheeleri種群のアリが、過去数百万年間にわたって、特定の菌類のみと共生してきたとする考え方が裏づけられた。
doi: 10.1038/ncomms1844
注目の論文
-
11月21日
生物学:全ヒト細胞アトラスの作成Nature
-
11月21日
健康科学:イカに着想を得た針を使わない薬物送達システムNature
-
11月20日
生態学:リュウキュウアオイが太陽光を共有するNature Communications
-
11月19日
メンタルヘルス:50歳以上の成人のウェルビーイングは、インターネットの利用によって改善される可能性があるNature Human Behaviour
-
11月19日
健康:肥満に関する記憶は細胞に書き込まれるNature
-
11月15日
人工知能:AIが生成した詩は人間が書いた詩よりも好まれるScientific Reports