注目の論文

加齢黄斑変性症に関連する遺伝子多様体

Nature Genetics

2013年3月4日

Variants associated with age-related macular degeneration

加齢黄斑変性症(AMD)に関連する複数の遺伝子多様体が新たに同定された。AMDは、高齢者の失明と視覚障害の一般的な原因となっている。この研究結果を報告する論文が、今週、Nature Geneticsに掲載される。

今回、G Abecasisたちは、進行期の加齢黄斑変性症患者17,100例以上と健常対照者60,000例以上を対象としたAMDについてのゲノムワイド関連解析のメタ解析の結果を報告している。このゲノムワイド関連解析の中には、AMD遺伝子コンソーシアムの18件の国際的研究が含まれている。その結果、AMDの発症リスクに関連する7つのゲノム領域が新たに同定され、合計19の関連領域が同定された。今回のメタ解析は、ヨーロッパ人とアジア人の集団を対象とした研究について行われ、集団間での関連の差異についての知見も得られた。Abecasisたちは、補体活性、脂質代謝、そして、細胞外マトリックス再構成と血管新生にかかわる経路がAMDの発生に関与しているという考え方を示している。

doi: 10.1038/ng.2578

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