注目の論文
初めての日本人個人の全ゲノム塩基配列解読
Nature Genetics
2010年10月25日
Genome sequence of a Japanese individual
日本人男性のゲノム塩基配列について報告する論文が、Nature Geneticsの最新号に掲載される。1人の日本人のゲノム全体について塩基配列が解読されたのは、これが初めてだ。
ヒトゲノムの塩基配列解読結果が最初に報告されたのは2001年だったが、最近、「次世代」DNAシーケンシング技術によって、数名の個人についてゲノム全体の塩基配列が解読された。
今回、角田達彦らは、日本人男性のゲノムについて、塩基配列の解読と解析を行ったことを報告している。この日本人のゲノムをこれまでに発表された6人(白人、韓国人、漢民族系中国人)の個人ゲノムと比較したところ、これまで知られていなかった遺伝的変異が大量に見つかった。角田らは、ヒトゲノムに関して、かなりの量の遺伝的変異がいまだに同定されていない、という見方を示している。
doi: 10.1038/ng.691
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