注目の論文
遺伝学研究に参加する個人を見つけ出す方法とゲノムのプライバシー
Nature Genetics
2009年10月5日
Genomic privacy and detecting participation in genetic research
特定の個人が大規模な遺伝的関連解析に参加しているかどうかを調べ出せることが、この1年で明らかになったことで、プライバシーに対する懸念が生じ、このような実験データセットに対する規制強化につながっている。Nature Geneticsに掲載される新しい論文では、このようなデータセットから関連解析への参加を推測する方法が改良されたことが報告されており、このことは、さらなる規制の強化が必要となる可能性を示唆している。
米国立がん研究所(メリーランド州フレデリック)のK Jacobsらは、個人あるいはその近親者がゲノムワイド関連解析に参加しているかどうかを発見する方法を2008年に発表したが、今回は、これを発展させた方法が用いられた。この新しい方法では、関連解析に参加した個人を検出する能力が強化され、このような検出のできる要約統計量の範囲が広がったことが明らかになった。また、特定の個人が、この関連解析における症例(すなわち関係する疾患の患者)なのか対照なのかも予測できるようになった。Jacobsらは、この方法を用いて、このようなデータセットから個人の参加を検出する力の下限値を予測しているが、ほかの方法を使えば、検出力が高まる可能性がある。今回の研究は、このような関連解析から得られた情報の公開がどの程度許されるべきなのか、というプライバシーに対する懸念を再び取り上げることの重要性を浮き彫りにしている。
doi: 10.1038/ng.455
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