注目の論文
神経発達障害に関連する染色体上の欠失
Nature Genetics
2009年11月9日
A deletion is associated with neurodevelopmental problems
15番染色体上の特定の領域の微小欠失が、発育遅延、てんかん発作など一連の神経発達障害に関連していることを明らかにした研究論文が、Nature Genetics(電子版)に掲載される。
これまでに精神遅滞、てんかん発作、統合失調症の患者の15番染色体上に比較的大きな150万塩基対の欠失があることが報告されていた。今回、ベイラー医科大学(米国テキサス州ヒューストン)のA Beaudetらは、類似した神経発達障害をもつ血縁関係のない4つの家系の10人について、15番染色体上の同じ領域に約68万塩基対の比較的小さい欠失が見つかったことを報告している。この小さな欠失で、CHRNA7遺伝子全体とOTUD7A遺伝子の一部が抜け落ちている。
OTUD7A遺伝子とCHRNA7遺伝子は、いずれも脳で発現する。CHRNA7遺伝子には、ニューロン内部でのイオンの流れを調節するタンパク質がコードされている。この種のタンパク質の異常がてんかんに関連していることは、多くの研究によって既に明らかにされている。
doi: 10.1038/ng.481
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